2011年11月28日のマーケット予想

株:NYダウ続落
25日の米株式市場は、この日から本格的に始まった年末商戦が好調な滑り出しと報じられたことを好感し、上昇して始まった。しかし、イタリアが実施した6ヶ月物国債の入札利回りがユーロ導入以降でもっとも高くなるなど、欧州の債務危機に対する懸念がくすぶるなかで、徐々に売りが膨らみ、マイナス圏に沈んだ。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比25.77ドル安の11,231.78ドルで引けた。
本日の東京市場では、前週末の米株式市場が下落しており、株式市場にとってマイナス材料となりそうだ。シカゴ先物市場の日経平均先物が8,120円となっており、市場の予想レンジとしては8,050円−8,200円となっている。

為替:ユーロが下落
25日の外国為替市場では、イタリア国債の入札が失望する内容だったことや、格付会社S&Pがベルギーの長期債格付けを1段階引き下げたことなどが嫌気され、ユーロが下落する展開となった。NY終値ベースで、ドル円は77円台後半、ユーロドルは1.32ドル台半ばとなっている。
本日は、経済指標の発表などの取引材料は特にないものの、イタリアの国債利回りの推移など、欧州圏の債務問題に対する動向には注意する必要がある。本日のドル円の市場の予想レンジとしては77.20−78.00円となっている。

商品:NY原油反発
25日のNY原油先物取引は、為替市場でドル高・ユーロ安が進行したことや、欧州圏の債務問題の深刻化などが嫌気され、一時94.99ドルの安値を付けた。ただ、その後は、このところの下落を受けた買いが入ったことや、この日から本格的に始まったクリスマス商戦の客足が好調だったことなどを好感し、反発となった。中心限月の1月限の終値は、前営業日比0.60ドル高の1バレル96.77ドルで引けた。
NY金先物取引では、主要な下値支持線とされている100日移動平均を割り込んだことが嫌気され、テクニカル的な売りが出たことや、為替市場でドル高・ユーロ安が進行したことなどが嫌気され、続落となった。中心限月の12月限の終値は、前営業日比10.20ドル安の1オンス1,685.70ドルで引けた。