2011年3月8日のマーケット予想

株:NYダウ続落
7日の米株式市場は、リビア情勢の混乱が続く中で、原油価格の上昇が続いていることに加えて、ウェルズ・ファーゴが半導体セクターの投資判断を引き下げたことなどを受けて、半導体セクターを中心に軟調な展開となった。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比79.85ドル安の12,090.03ドルで引けた。
本日の東京市場では、米株式市場が下落していることなどから、株式市場にとってマイナス材料となりそうだ。シカゴ先物市場の日経平均先物は10,450円となっており、市場の予想レンジとしては10,350円−10,550円となっている。

為替:ユーロが下落
7日の外国為替市場では、前週末の流れを受けて、ユーロドルが一時1.40ドル台半ばを付けるなど、ユーロ買いが継続したものの、米格付け会社ムーディーズがギリシャの信用格付けを3段階引き下げたことを受けて、ソブリン債務をめぐる懸念が再燃し、ユーロが下落する展開となった。NY終値ベースで、ドル円は82円台前半、ユーロドルは1.39ドル台半ばとなっている。
本日は、主要な経済指標の発表がないことに加えて、市場では週末の米小売売上高の発表や米国債入札の動向に注目が集まっていることから、動きづらいとの声がある。本日のドル円の市場の予想レンジとしては81.80−82.50円となっている。

商品:NY金続伸
7日のNY原油先物取引は、リビアでガダフィ大佐の部隊と反政府派の衝突が激化し、内戦状態が長期化するとの懸念が強まったことなどを受けて、供給ひっ迫懸念が強まり、一時106.95ドルの高値を付けた。ただ、その後は、ガダフィ大佐が国外退去を検討しているという報道をきっかけに利食い売りが強まり、値を削る展開となった。中心限月の4月限の終値は、前日比1.02ドル高の1バレル105.44ドルで引けた。
NY金先物取引でも、リビア情勢の悪化を背景に、安全資産としての金を買う動きが広がり、一時1,445.70ドルの史上最高値を付けた。その後は、利食い売りに押されたものの、続伸して引けた。中心限月の4月限の終値は、前営業日比5.90ドル高の1オンス1,434.50ドルで引けた。