2011年4月28日のマーケット予想

株:NYダウ続伸
27日の米株式市場は、市場が注目していたFOMC政策決定会合とバーナンキFRB議長の記者会見で、追加量的緩和策(QE2)を予定通り6月末で終了することなどを表明するなど、市場予想通りの結果となったことで、投資家の安心感が広がり、続伸して引けた。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比95.59ドル高の12,690.96ドルで引けた。
本日の東京市場では、米株式市場が上昇しており、株式市場にとってプラス材料となりそうだ。シカゴ先物市場の日経平均先物は9,730円となっており、市場の予想レンジとしては9,600円−9,800円となっている。

為替:ドルと円が下落
27日の外国為替市場では、東京時間に、格付け会社S&Pが日本国債の格付け見通しを引き下げたことを受けて、円は主要通貨に対して下落した。また、市場が注目していたFOMCでは、追加量的緩和策を6月末まで継続する方針を示し、金融引き締めを急がない姿勢を示唆したから、欧州圏などと比較して米国の利上げが遅くなるとの見方が広がり、ドルはユーロなどに対して下落する展開となり、NY終値ベースで、ドル円は82円台前半、ユーロドルは1.47ドル台後半となっている。
本日は、米第1四半期GDP(予想:前期比+2.0%)、週間新規失業保険申請件数(予想:39.0万件)などの経済指標の発表が予定されている。本日のドル円の市場の予想レンジとしては81.70−82.70円となっている。

商品:NY金急反発
27日のNY原油先物取引は、EIAの週間在庫統計で、原油在庫が前週比620万バレル増となり、市場予想を大幅に上回る積み増しとなったことが嫌気され、一時110.71ドルを付けた。ただ、午後に入り、為替市場でドル安・ユーロ高が急速に進行したことから、ドル建て商品の原油は割安感から買われ、3日ぶりに反発して引けた。中心限月の6月限の終値は、前営業日比0.55ドル高の1バレル112.76ドルで引けた。
NY金先物取引でも、ドル安・ユーロ高の進行を追い風に買いが入り、再び史上最高値を更新して引けた。中心限月の6月限の終値は、前営業日比13.60ドル高の1オンス1,517.10ドルで引けた。