2011年5月9日のマーケット予想

株:NYダウ反発
6日の米株式市場は、4月米雇用統計において、失業率は9.0%と前月から上昇したものの、非農業部門雇用者数が前月比+24.4万人と市場予想を上回る内容だったことを好感し、NYダウの上げ幅が一時170ドルを超えるなど、ほぼ全面高となった。ただ、その後は、原油価格の下落を背景に、エネルギー株などが値下がりし、上げ幅を縮小する展開となった。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比54.57ドル高の12,638.74ドルで引けた。
本日の東京市場では、欧米株式市場が上昇しており、株式市場にとってプラス材料となりそうだ。シカゴ先物市場の日経平均先物は9,785円となっており、市場の予想レンジとしては9,600円−9,850円となっている。

為替:ユーロが下落
6日の外国為替市場では、ギリシャがユーロ圏を離脱する可能性があると独誌シュピーゲルが報じたことを受けて、欧州圏の信用不安が再燃し、ユーロがドルなどに対して下落する展開となった。NY終値ベースで、ドル円は80円台半ば、ユーロドルは1.43ドル近辺となっている。
本日は、注目される取引材料の発表がないものの、先週末報じられたユーロからのギリシャ離脱観測を巡り、当局の発言などには注意する必要がある。本日のドル円の市場の予想レンジとしては80.00−81.20円となっている。

商品:NY原油続落
6日のNY原油先物取引は、良好な米雇用統計の内容を受けて買いが先行し、一時102.38ドルまで上昇したものの、その後は、為替市場でドル高・ユーロ安が進行したことから、ドル建てで取引される原油に割高感が強まり、急速に値を下げる展開となった。中心限月の6月限の終値は、前営業日比2.62ドル安の1バレル97.18ドルで引けた。
一方、NY金先物取引では、前日までの急落の反動を受けて、宝飾業者ら実需筋を中心に買いが入り、反発して引けた。中心限月の6月限の終値は、前営業日比10.20ドル高の1オンス1,491.80ドルで引けた。