2011年6月10日のマーケット予想

株:NYダウ反発
9日の米株式市場は、4月の米貿易統計で輸出が過去最高となったことを受けて、米景気に対する過度の悲観論が後退し、前日まで下落していた銘柄を中心に買い戻される展開となり、7日ぶりに反発した。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比75.72ドル高の12,124.36ドルで引けた。
本日の東京市場では、米株式市場が反発したことや、為替市場で円安が進行しており、株式市場にとってプラス材料となりそうだ。シカゴ先物市場の日経平均先物は9,540円となっており、市場の予想レンジとしては9,450円−9,600円となっている。

為替:ユーロが下落
9日の外国為替市場では、トリシェ総裁がECB理事会後の記者会見で、7月に金利を引き上げる可能性を示唆したものの、ECBが発表した2012年のユーロ圏インフレ率に関するスタッフ予想が市場予想を下回ったことから、今後のECBの利上げペースが緩やかなものになるとの見方が広がり、ユーロが下落する展開となった。NY終値ベースで、ドル円は80円台前半、ユーロドルは1.45ドル近辺となっている。
本日は、英4月鉱工業生産(予想:前月比+0.1%)、加5月雇用統計(予想:失業率7.6%、就業者数+2.0万人)などの経済指標の発表が予定されている。本日のドル円の市場の予想レンジとしては79.70−80.80円となっている。
 
商品:NY原油続伸
9日のNY原油先物取引は、前日開催されたOPEC総会で原油生産の据え置きが決定されたことが引き続き買い材料となり、3日続伸した。中心限月の7月限の終値は、前営業日比1.19ドル高の1バレル101.93ドルで引けた。
NY金先物取引では、トウモロコシ先物相場が過去最高値を更新し、原油相場も大幅続伸したことなどを背景に、インフレ懸念が強まったことから、インフレヘッジとしての金を買う動きが強まり、3日ぶりに反発した。中心限月の8月限の終値は、前営業日比4.00ドル高の1オンス1,542.70ドルで引けた。