2011年6月17日のマーケット予想

株:NYダウ反発
16日の米株式市場は、週間新規失業保険申請件数が前週比1.6万人減の41.4万件、5月住宅着工件数が前月比3.5%増の56.0万戸となり、いずれも市場予想より良好な内容だったことを好感し、上昇して始まった。ただ、その後、6月フィラデルフィア地区連銀景況指数が-7.7と前月より大幅に悪化したことや、ギリシャの債務問題に対する先行き懸念などが嫌気され、相場の上値を抑える展開となった。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比64.25ドル高の11,961.52ドルで引けた。
本日の東京市場では、米株式市場は反発したものの、ギリシャの債務問題に対する不透明感が引き続き悪材料視されており、動きづらいとの声がある。シカゴ先物市場の日経平均先物は9,405円となっており、市場の予想レンジとしては9,350円−9,500円となっている。

為替:スイスフランが買われる
16日の外国為替市場では、ギリシャの債務問題について、欧州連合が、同国の政局混迷を理由に第2次支援の正式決定を先送りする方針を決めたことを背景に、ギリシャの先行きに対する不安が強まり、ユーロが対スイスフランで過去最安値を更新するなど、安全資産といわれるスイスフランが買われる展開となった。NY終値ベースで、ドル円は80円台半ば、ユーロドルは1.42ドル台前半となっている。
本日は、米ミシガン大消費者信頼感指数(予想:74.4)の発表が予定されている。また、引き続き、ギリシャの動向などにも注意する必要がある。本日のドル円の市場の予想レンジとしては80.00−81.20円となっている。
 
商品:NY原油反発
16日のNY原油先物取引は、米国の住宅関連の指標が市場予想を上回ったことや、IEAの月報で、石油需要見通しが上方修正されたことなどを背景に、小反発した。中心限月の7月限の終値は、前営業日比0.14ドル高の1バレル94.95ドルで引けた。
NY金先物取引では、ギリシャの債務問題の先行きに不透明感が強まる中で、安全資産としての金が引き続き買われ、続伸して引けた。中心限月の8月限の終値は、前営業日比3.70ドル高の1オンス1,529.90ドルで引けた。