2011年6月27日のマーケット予想

株:NYダウ続落
24日の米株式市場は、ギリシャで政府が策定した緊縮財政計画が議会で承認されないとの懸念が広がったことや、イタリアの銀行大手2行の株価が急落し、株式の売買が一部停止される事態となるなど、欧州圏の債務問題に対する懸念が強まり、終始軟調な展開となった。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比115.42ドル安の11,934.58ドルで引けた。
本日の東京市場では、米株式市場が下落したことや、ギリシャの債務危機への懸念などが、株式市場にとってマイナス材料となりそうだ。シカゴ先物市場の日経平均先物が9,600円と前日の日経平均株価とほぼ同水準となっていることから、動きづらいとの声がある。市場の予想レンジとしては9,500円−9,700円となっている。
 
為替:ドルが上昇
24日の外国為替市場では、ギリシャの債務問題をめぐる不安が強まっていることや、イタリアの大手銀行2行の株価が急落し、一時取引停止となったことなどが嫌気され、ユーロが下落し、ドルが上昇する展開となった。NY終値ベースで、ドル円は80円台前半、ユーロドルは1.41ドル台後半となっている。
本日は、先週に引き続き、欧州の債務問題に注目が集まっており、その動向に注意する必要がある。経済指標の発表では、米5月個人消費支出などが予定されている。本日のドル円の市場の予想レンジとしては80.00−80.80円となっている。

商品:NY原油反発
24日のNY原油先物取引は、為替市場でドル高・ユーロ安が進行したことなどを受けて、一時90ドル台を割り込んだものの、米経済指標が堅調だったことや、このところの下落を受けた買い戻しの動きがみられたことから、引けにかけて持ち直し、反発して引けた。中心限月の8月限の終値は、前営業日比0.14ドル高の1バレル91.16ドルで引けた。
一方、NY金先物取引では、為替市場でドル高が進行したことに加えて、FRBが追加金融緩和を終了させるのに伴い、今後金相場が下落するのではないかとの懸念が強まったことが嫌気され、一時、約1ヶ月ぶりに1,500ドル台の大台を割り込むなど、大幅続落した。中心限月の8月限の終値は、前営業日比19.60ドル安の1オンス1,501.40ドルで引けた。