2011年7月19日のマーケット予想

株:NYダウ反落
18日の米株式市場は、15日に公表された欧州の銀行ストレステストについて、審査の基準が甘すぎるとの見方が広がり、銀行株が下落したことに加えて、米国の法定債務上限の引き上げをめぐって、協議が一向にまとまらないことなどが嫌気され、反落して引けた。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比94.57ドル安の12,385.16ドルで引けた。
本日の東京市場では、欧米株式市場が下落しており、株式市場にとってマイナス材料となりそうだ。シカゴ先物市場の日経平均先物が9,865円となっており、市場の予想レンジとしては9,800円−10,000円となっている。
 
為替:ユーロが下落
18日の外国為替市場では、欧州圏の債務問題の行方に不透明感が強まる中で、ユーロがドルやスイスフランなどに対して下落する展開となり、NY終値ベースで、ドル円は79円近辺、ユーロドルは1.41ドル近辺となっている。
本日は、豪中銀理事会議事録の公表、加中銀金融政策委員会で政策金利の発表が予定されている。経済指標では、7月独ZEW景気期待指数(予想:-12.4)、米6月住宅着工件数(予想:+57.5万戸)などが予定されている。ドル円の市場の予想レンジとしては78.50−79.50円となっている。

商品:NY金史上最高値更新
18日のNY原油先物取引は、欧米株式市場が軟調に推移したことや、為替市場でドル高・ユーロ安が進行したことなどが嫌気され、下落して引けた。中心限月の8月限の終値は、前営業日比1.31ドル安の1バレル95.93ドルで引けた。
一方、NY金先物取引では、根強い欧州債務問題に加えて、米国の債務上限引き上げに向けた協議の難航などを背景に、安全資産としての金が買いを集め、初めて1,600ドル台に乗せた。中心限月の8月限の終値は、前営業日比12.30ドル高の1オンス1,602.40ドルで引けた。