2011年7月22日のマーケット予想

株:NYダウ反発
21日の米株式市場は、オバマ大統領と共和党ベイナー下院議長が財政赤字削減案で合意間近との一部報道を受けて、米連邦債務上限引き上げをめぐる協議も決着するのではないかとの期待感が広がった。欧州でも、ユーロ圏首脳会議で、ギリシャに対して総額1090億ユーロの第2次支援が合意されたことを受けて、欧米の債務問題の先行き不透明感が後退し、大幅反発した。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比152.50ドル高の12,724.41ドルで引けた。
本日の東京市場では、米株式市場が反発しており、株式市場にとってプラス材料となりそうだ。シカゴ先物市場の日経平均先物が10,105円となっており、市場の予想レンジとしては10,000円−10,150円となっている。

為替:ユーロが上昇
21日の外国為替市場では、ユーロ圏首脳会議でギリシャに対する追加支援が合意されたことや、欧州金融安定ファシリティーのギリシャへの融資金利の引き下げと返済期限の延長も合意されたことを受けて、欧州圏の債務問題に対する懸念が後退し、ユーロが買われる展開となった。NY終値ベースで、ドル円は78円台半ば、ユーロドルは1.44ドル台前半となっている。
本日は、注目される経済指標の発表や取引材料が見当たらないことから、動きづらいとの声がある。本日のドル円の市場の予想レンジとしては78.00−78.80円となっている。
 
商品:NY金続落
21日のNY原油先物取引は、為替市場でドル安・ユーロ高が進行したことや、IEAが石油戦略備蓄の追加放出を当面見送るとの声明を発表したことなどが買い材料となり、3日続伸となった。中心限月の9月限の終値は、前営業日比0.73ドル高の1バレル99.13ドルで引けた。
一方、NY金先物取引では、ユーロ圏首脳会議でギリシャの追加支援が合意されるなど、欧米債務問題が解決されるのではないかとの観測が高まる中で、安全資産としての金が売られる展開となり、3日続落となった。中心限月の8月限の終値は、前営業日比9.90ドル安の1オンス1,587.00ドルで引けた。