2012年2月23日のマーケット予想

株:NYダウ反落
22日の米株式市場は、中国の2月PMI速報値49.7と4ヶ月連続で好不況の分岐点である50を割り込んだことや、ユーロ圏のPMI総合生産指数も47.9と前月から低下するなど、欧州と中国の経済指標が悪化したことや、パソコン大手デルの四半期決算が軟調な結果となり、同社の株価が大幅に下落したことなどを受けて、反落して引けた。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比27.02ドル安の12,938.67ドルで引けた。
本日の東京市場では、米株式市場が下落している一方で、為替市場で円安が進行しているなど、強弱材料が交錯する中で、動きづらいとの声がある。シカゴ先物市場の日経平均先物が9,570円となっており、株式市場の予想レンジとしては9,500円−9,650円となっている。

為替:円が下落
22日の外国為替市場では、先週決定された日銀による追加金融緩和や、日本の貿易収支が4ヶ月連続で赤字となったことなどが引き続き円売りの材料となり、円が主要通貨に対して下落する展開となった。NY終値ベースで、ドル円は80円台前半、ユーロドルは1.32ドル台半ばとなっている。
本日は、2月独IFO景況感指数(予想:108.8)や米週間失業保険申請件数(予想:35.4万件)などの経済指標の発表が予定されている。本日のドル円の市場の予想レンジとしては79.80−80.80円となっている。
 
商品:NY原油続伸
22日のNY原油先物取引は、中国の2月PMI速報値が悪化したことなどが嫌気され、下落して始まったものの、その後は、国際原子力機関の調査団がイラン核施設の視察を認められなかったと発表するなど、イラン核開発をめぐる地政学的リスクが高まったことなどが支援材料となり、買い戻される展開となった。中心限月の4月限の終値は、前営業日比0.03ドル高の1バレル106.28ドルで引けた。
NY金先物取引では、現物需要が堅調なことなどが市場を下支えし、堅調に推移した。さらに、1オンス1,765ドル近辺の上値抵抗線を突破したことを受けて、テクニカル要因とみられる買いも入り、一段高となった。中心限月の4月限の終値は、前営業日比12.80ドル高の1オンス1,771.30ドルで引けた。