2012年5月31日のマーケット予想

株:NYダウ反落
30日の米株式市場は、スペイン民間部門の銀行預金が減少したことが明らかになり、同国の金融システムに対する懸念が高まったことや、イタリアが行った5年、10年物国債入札で、利回りが急上昇するなど、欧州債務問題が深刻化するとの懸念が広がり、大幅反落となった。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比160.83ドル安の12,419.86ドルで引けた。
本日の東京市場では、欧米株式市場が下落しており、株式市場にとってマイナス材料となりそうだ。シカゴ先物市場の日経平均先物が8,500円となっており、株式市場の予想レンジは、8,400円−8,600円となっている。

為替:ユーロが下落
30日の外国為替市場では、欧州圏の債務問題に対する懸念が強まる中で、ユーロが下落する展開となった。NY終値ベースで、ドル円は79円台前半、ユーロドルは1.23ドル台半ばとなっている。
本日は、5月ユーロ圏消費者物価指数(予想:前年比+2.5%)、米5月ADP雇用報告(予想:14.8万人)、米第1四半期GDP改定値(予想:前期比+1.9%)などが予定されている。本日のドル円の市場の予想レンジとしては78.60−79.40円となっている。

商品:NY原油続落
30日のNY原油先物取引は、為替市場でドル高・ユーロ安が進行したことや、株式市場の下落に連れる展開となり、大幅続落となった。中心限月の7月限の終値は、前営業日比2.94ドル安の1バレル87.82ドルで引けた。
一方、NY金先物取引では、欧州の債務問題が深刻化する中で、安全資産とされる金塊に買いが入り、反発して引けた。中心限月の6月限の終値は、前営業日比14.70ドル高の1オンス1,563.40ドルで引けた。