2012年6月7日のマーケット予想

株:NYダウ続伸
6日の米株式市場は、同日行われたECB理事会で政策金利を1.00%に据え置いたものの、一部の理事が利下げを提案したことや、米アトランタ連銀のロックハート総裁が、米景気の腰折れや欧州の危機深刻化の場合、FRBは追加緩和を検討すると発言するなど、欧米で追加金融緩和への期待感が高まったことなどを好感し、大幅続伸となった。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比286.84ドル高の12,414.79ドルで引けた。
本日の東京市場では、米株式市場が上昇していることや、為替市場で円安基調となっており、株式市場にとってプラス材料となりそうだ。シカゴ先物市場の日経平均先物が8,665円となっており、株式市場の予想レンジは、8,550円−8,700円となっている。

為替:ユーロが上昇
6日の外国為替市場では、ECB理事会とドラギ総裁の記者会見を受けて、今後の政策対応への期待感が高まり、ユーロが上昇した。また、株式市場が大幅上昇したことで、過度のリスク回避の動きが後退したため、安全通貨といわれる円が下落する展開となり、NY終値ベースで、ドル円は79円台前半、ユーロドルは1.25ドル台後半となっている。
本日は、バーナンキFRB議長の議会証言に注目が集まっている。経済指標の発表では、豪5月雇用統計(予想:失業率5.1%、就業者数-0.5万人)などが予定されている。本日のドル円の市場の予想レンジとしては79.00−79.80円となっている。

商品:NY原油続伸
6日のNY原油先物取引は、為替市場でドル安・ユーロ高が進行したことや、株式市場の上昇などを背景に買いが優勢となり、3日続伸となった。中心限月の7月限の終値は、前営業日比0.73ドル高の1バレル85.02ドルで引けた。
NY金先物取引では、為替市場でドル安・ユーロ高が進行したことや、欧米で追加金融緩和観測が高まったことなどを背景に買いが優勢となり、続伸して引けた。中心限月の8月限の終値は、前営業日比17.30ドル高の1オンス1,634.20ドルで引けた。