2012年7月6日のマーケット予想

株:NYダウ反落
5日の米株式市場は、中国人民銀行と、ECBが利下げを決定したことに加えて、6月ADP全米雇用報告が+17.6万人と市場予想を上回ったことを好感し、上昇する場面があったものの、ECBドラギ総裁が欧州経済の先行きに慎重な姿勢を示したことや、6月ISM非製造業景気指数が52.1と市場予想を下回ったことなどが嫌気され、ナスダック総合指数はプラス圏を保ったものの、NYダウとS&P総合500種はマイナス圏に沈んだ。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比47.15ドル安の12,896.67ドルで引けた。
本日の東京市場では、米株式市場が下落しており、株式市場とってマイナス材料となりそうだ。シカゴ先物市場の日経平均先物は9,065円となっており、株式市場の予想レンジは、9,000円−9,100円となっている。

為替:ユーロが下落
5日の外国為替市場では、ECB理事会で、政策金利を0.25%引き下げ、0.75%としたことに加えて、中銀預金金利を0%に設定し、事実上のゼロ金利政策の導入を決定したことや、ドラギECB総裁の記者会見などが嫌気され、ユーロが下落する展開となった。NY終値ベースで、ドル円は79円台後半、ユーロドルは1.23ドル台後半となっている。
本日は、米6月雇用統計(予想:失業率8.2%、非農業部門雇用者数+6.9万人)に注目が集まっている。本日のドル円の市場の予想レンジとしては79.50−80.30円となっている。

商品:NY原油反落
5日のNY原油先物取引は、為替市場でドル高・ユーロ安が進行したことなどが嫌気され、一時86.50ドルを付けた。ただ、EIAの週間在庫統計で、原油在庫が前週比430万バレル減と市場予想を上回る減少幅となったことを好感し、下げ幅を縮小する展開となった。中心限月の8月限の終値は、前営業日比0.44ドル安の1バレル87.22ドルで引けた。
NY金先物取引でも、為替市場でドル高・ユーロ安が進行したことなどが嫌気され、反落して引けた。中心限月の8月限の終値は、前営業日比12.40ドル安の1オンス1,609.40ドルで引けた。