2012年8月21日のマーケット予想

株:米株式市場ほぼ横ばい
20日の米株式市場は、独誌シュピーゲルが、「独連邦債に対するプレミアムが一定水準を越えた場合に、ECBがユーロ圏重債務国の国債買い入れを実施する方針である」と報じたことについて否定したことが嫌気され、下落して始まった。ただ、新型スマートフォンへの期待感からアップルが上場来高値を更新するなど、ハイテク株を中心に買い戻される展開となり、結局ほぼ横ばいで引けた。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比3.56ドル安の13,271.64ドルで引けた。
本日の東京市場では、欧米株式市場が小動きとなるなど、取引材料に乏しい一日となっており、動きづらいとの声がある。シカゴ先物市場の日経平均先物が9,190円となっており、株式市場の予想レンジは、9,150円−9,250円となっている。

為替:動意薄の展開
20日の外国為替市場では、注目される取引材料が乏しい中で、動意薄の一日となった。NY終値ベースで、ドル円は79円台半ば、ユーロドルは1.23ドル台前半となっている。
本日も、注目される取引材料が乏しく、動きづらいとの声がある。本日のドル円の市場の予想レンジとしては79.20−79.60円となっている。

商品:NY金続伸
20日のNY原油先物取引は、ECBが独誌の報道を否定したことを受けて、欧州信用不安に対する懸念が強まったことなどが嫌気され、一時95.02ドルまで下落した。ただ、その後は、為替市場でユーロ高・ドル安が進行したことや、中東の地政学的リスクの高まりなどを背景に買い戻しが優勢となり、ほぼ変わらずで引けた。中心限月の9月限の終値は、前営業日比0.04ドル安の1バレル95.97ドルで引けた。
NY金先物取引では、白金の世界最大産地である南アフリカ北部の鉱山でストライキが発生し、白金相場が約2%上昇したことを受けて、金相場も押し上げられる展開となった。中心限月の12月限の終値は、前営業日比3.60ドル高の1オンス1,623.00ドルで引けた。