“梅田の陣”、勝者なしの消耗戦へ(時事深層)

5月4日、大阪駅北側に百貨店の「JR大阪三越伊勢丹」と商業施設の「ルクア」が開業した。駅の南側でも百貨店の増床や建て替えが相次ぎ、競争が激化している。過剰とも思える売り場の急増に、大阪の消費は応えられるのか。  5月4日、JR大阪駅北側に開業した百貨店、JR大阪三越伊勢丹。入り口には開店前から長蛇の列で、オープン初日だけで来店客は約27万人に及んだ。  にもかかわらず、ある百貨店幹部はこうつぶやいた。「オーバーストアであることは確実。どんな手を使ったとしても、売り場規模に見合う消費を喚起できるわけがない」。 各百貨店は差別化に必死  大阪では今春から大手百貨店の新店開業や増床が相次ぎ、2014年までに市内百貨店の総売り場面積は2010年比で約1.5倍に膨れ上がる。