今こそ、血みどろのシェア争いを勝ち抜け(徹底予測 日本の復興)

 世界景気は米国と中国が牽引役となり、回復局面に入った。しかし、今回の回復過程は、各国ごとに受ける恩恵にばらつきが生じそうだ。  新興国市場が拡大して価格、品質など「需要の質」が変わり、同時に新興国企業が製造業を中心に実力をつけ、先進国企業が君臨していた分野をも侵食する勢いだからだ。  最も危惧されるのは東日本震災で傷つき、「出遅れ景気」の中であえぐ日本企業。日本電産の永守重信社長は、日本企業には「血みどろのシェア争い」を戦う覚悟が必要と説く。 (聞き手は、日経ビジネス編集委員 田村 賢司) 日本電産の永守重信社長(写真:小倉政嗣、以下同じ)  これからの世界経済は「先進国vs新興国」という構図になるのだろう。