東日本大震災から学んだ「競争から協調へ」ということ(統計学者吉田耕作教授の統計学的思考術)

 東日本大震災は地震と津波と原発事故という三つの災害の同時発生により、非常に多くの犠牲者を出し、被災者は家屋、船舶その他のあらゆる財産を失い、第二次大戦以降最大の被害をもたらすという、一時は日本人を絶望の底へ突き落すような、大惨事となった。  しかし、その壊滅的状態から極めて頼もしい将来への光が見えてきているように感じられる。それは第二次大戦後の焼野原から復興した、日本人の不屈の魂の再現でもあるのだが、それ以上に、近年忘れられていた、日本人がお互いに助け合っていこうとする協調の精神がよみがえって来たように思われるからである。  今回のような大惨事に会いながら、乏しい救援物資の到来を忍耐強く整然と列をなして待っている被災民の方々の行為は諸外国で絶賛の対象になった。