自宅待機中の給料は? 原発事故の賠償は?(復興への道)

 大地震、津波、そしてその後の原子力発電所の事故で、地震や津波の被災地だけでなく、広範囲な国民生活と農業、漁業を含む経済活動が大きな影響を受けている。こうした経済活動への影響は、法律的にどう取り扱われるか。企業間の契約関係や企業と従業員の法律問題を円滑に解決することも、「復興」に向けて私たちが取り組まなければならない大きな課題の一つである。 天災で損する人と損しない人  震災後、弁護士会の電話相談には、電話が殺到し、仙台弁護士会では、4月末までに、3600件を超える相談があり、日弁連などが連休前半の3日間に95箇所の避難所で行った相談には、1000件を超える相談があったという。地震と津波によって工場が全壊して、約束していた日までに製品を納入できなければどうなるか、あるいは、取引先から預かっていた品物が流出してしまったがどうなるのか、など問題は多岐にわたる。