見えてきた「ポスト菅」と「大連立」(時事深層)

与野党による包囲網で、菅直人首相の早期退陣が確実な情勢だ。民主、自民両党による大連立も視野に、「ポスト菅」レースの号砲が鳴った。繰り返される首相の退陣劇は、世代交代と仕組みの見直しの必要性も物語る。  菅直人首相が、東日本大震災などの対応に「一定のめど」がついた段階で退陣する意向を示しながら、内閣不信任決議案の否決後、一転して年明けまでの続投に意欲を表明した。  その直後、民主党のあるベテラン議員は、呆れ顔でつぶやいた。「退陣時期を曖昧にしたまま乗り切れると思っていたのだろうが、それはあまりにも甘い見通しというものだ」。  その予測は、的中した。  菅首相が不信任案採決前の民主党代議士会で「退陣」の意向を明らかにしたことで党内から大量の造反者が出る事態は回避された。