恐慌前夜~6月20日から1週間の戦略

  さて、ブログを再開していきなりネガティブな話になりますが、今週(あるいは来週にかけて)は、今年前半の最大のヤマ場となりそうです。
  まず一番の懸案は、ギリシャ救済問題ですね。市場では、もう誰も、ギリシャが自力で財政再建できるとは思っていません。実質的に破綻状態ということです。
  じゃあ、すでにマーケットでこの悪材料を織り込んでいるかというと、決してそうではないです。誰も恐くて、見て見ぬふりをしている状態。ご存じの通り、ギリシャの問題が終わっても、アイルランドやポルトガル、スペイン、さらにはイタリア、そして英国、フランスと、破綻予備軍が数珠つなぎです。
  たかだかギリシャ一国でさえこの状態なのですから、より財政規模の大きい国がクローズアップされれば、どうなることやら。一回、激しいクラッシュが起きないことには、収拾がつかないですね。
  そして、もう一つ大きなイベント、米連邦公開市場委員会(FOMC)があります。一応、昨年秋以来実施している量的緩和第2弾(QE2)はこれでおしまいになります。ただ、ギリシャよりも酷い状態にある、米国に更生の道があるとはとても思えず・・・。QE3を期待する声もありますが、もはやそんなこどもだましでは、立ちいかない状態にあります。
  ギリシャにしても、米国にしても、近いうちにしっかり、分析したいと思いますが、とり急ぎ、来週は一つのターニングポイントとなるので、懸念事項を指摘しておきます。
  基本は、先物もFXも、ショート(ドル売り)目線ですが、しつこく下げ渋り、踏み上げを誘うのでやりづらい。動きがランダムなら、様子見が無難ですね。下手に触るとやけどします。
  イベントを通過して、すぐには動かないかもしれませんね。いったん落ち着いたかのように見せて、来週以降に、ドカンとやるとか・・・。落としどころが見えないところでは、ポジションは持たないのが正解でしょう。