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効率優先の耐えられない短期思考(哲学者・萱野稔人の超マクロ経済論)

 東日本大震災では日本の電力供給システムの「もろさ」が思わぬ形で露呈した。福島第1原子力発電所事故の影響から、3月には東京電力管内で計画停電があり、またこの夏にも電力不足が懸念されている。 30億円のロボットを放置  もともと日本の電力政策は、安定供給の名の下、各電力会社に割り当てた地域を独占させ、発電から送電までのすべてを担わせるという「垂直統合型」の方法をとってきた。なぜ「垂直統合型」と言われるのかといえば、各電力会社が発電から送電までの一連の過程を「垂直」に「統合」して電力を供給するからである。つまり、日本はこれまで、「独占」と「集中」によって電力の安定供給を目指してきたわけだ。