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大震災危機でなぜ円高になるのか(超円高 16年ぶり記録更新)

 「東日本大震災で日本の危機なのに、なぜ円高になるんだ?」。多くの人がそう思っていることだろう。  しかしこのパターンは今回が初めてではない。不動産と株式バブル崩壊で不況になった1990年代前半に何が起こったのか思い出そう。ドル円相場は1990年に1ドル=160円近辺まで円安に振れたが、その後は1995年の1ドル=80円前後のピークまで大きく戻ることもなく円高が進んだ。  「通貨相場はその国の経済力や国力を反映する」などという通俗的なイメージで相場を語っている評論家は、こうした事情を説明することができない。 保険金支払いは「バケツ数杯」程度  1995年1月の阪神・淡路大震災の時、ドル円相場は90円台後半から100円前後の水準だったが、3月から急速に円高が進んで1ドル=80円前後の円の高値をつけた。