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「案はけっこうと思いますが、財政からいうと金がありませぬ」(後藤新平と震災復興の4カ月 その可能性と限界)

 東北の被災地には中央省庁の官僚も、かなり張りつくようになった。地震・津波と原発事故の複合災害に苦しめられている南相馬市にも経産省、総務省から官僚が出向している。そのなかの一人は、地元出身者だ。今回の津波で父を亡くし、実家は流された。自らも被災者なのだが、ぐっと踏んばって市民のために奮闘する姿には頭が下がる。  まずはシステムよりも人だ、と被災地を回っていて感じる。  が、一方で、霞ヶ関で被災地支援に携わる官僚は、こう述べる。  「中途半端な政治主導のおかげで、わけのわからないお絵描きに時間を費やされています。現地に行政官が足を踏み入れたのに効果が出にくい。たとえばお盆前までに仮設住宅に被災者が全員入ることの工程表づくりに膨大な時間がとられている。