株:NYダウ続落
14日の米株式市場は、独メルケル首相が議会演説で、ユーロ共同債に反対の姿勢を改めて表明したことや、イタリアが実施した5年物国債入札で、落札利回りがユーロ導入後の最高水準を記録し、また、10年物国債の利回りが危険水準といわれる7%台に再び乗せるなど、欧州債務問題に対する懸念が強まる中で、終始売りが優勢となった。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比131.46ドル安の11,823.48ドルで引けた。
本日の東京市場では、欧米株式市場が下落しており、株式市場にとってマイナス材料となりそうだ。シカゴ先物市場の日経平均先物が8,420円となっており、市場の予想レンジとしては8,400円−8,550円となっている。
為替:ユーロが下落
14日の外国為替市場では、欧州圏の債務問題に対する懸念が強まる中で、ユーロドルが約11ヶ月ぶりに1.30ドルを割り込むなど、ユーロが下落する展開となり、NY終値ベースで、ドル円は78円近辺、ユーロドルは1.29ドル台後半となっている。
本日は、英11月小売売上高(予想:前月比-0.2%)、米12月NY州製造業景況指数(予想:2.15)、12月フィラデルフィア地区連銀景況指数(予想:5.0)などの経済指標の発表が予定されている。また、引き続き、欧州圏の要人発言に注意する必要がある。本日のドル円の市場の予想レンジとしては77.70−78.30円となっている。
商品:NY原油急落
14日のNY原油先物取引は、欧州債務問題に対する懸念が強まったことや、世界的な株安などが嫌気され、急反落となった。中心限月の1月限の終値は、前営業日比5.19ドル安の1バレル94.95ドルで引けた。
NY金先物取引でも、為替市場でドル高・ユーロ安が進行したことや、原油などの商品市場や、株式市場が急落する中で、投資資金を引き上げる流れが強まり、金も手仕舞い売りが活発化し、大幅続落となった。中心限月の2月限の終値は、前営業日比76.20ドル安の1オンス1,586.90ドルで引けた。