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ラストチャンス

  何となく、ちょっとした上昇相場になりそうだな、というのは8月くらいからうすうす気付いていました。ただ、底値圏でまさかこれほど長時間ぐずぐずするとは思わず、また、ギリシャ、スペインなどで脅され、もう一段底がある可能性も考慮しなければならず、ここ数カ月は本当に神経をすり減らしました。
  現段階では、うっすらとどういうシナリオになるのか、ということが見えてきました。マクロ経済、ファンダメンタルの分析、テクニカル、小技を総動員して、何とか振り落とされないで、要領よく切り抜けてきたというイメージでしょうか。
  どんな局面にあっても、上下に動くときは、大体、感覚的に察知できるし、テクニカルや小技を身に付けていれば、めったやたらと振り回されることもなく、最悪でも、薄利撤退やごく小幅のロスカットで逃げ切れるでしょう。この辺も相場の見方を押さえておけば、あとは、実践を積むことで、実力をつけることができます。
  2月に一瞬だけ、吹き上げて、そこからはぐずぐずとした展開が続き、個人投資家にとっては、おそらく大手金融機関の人にとっても、そうでしょうけど、骨身に染みる「冬の時代」が続いてきました。ただ、そんななかでもきちんと準備していれば、やがて訪れる春に向けて、花を咲かせることができます。最近の上昇相場は、ちょっとしたごほうびですね。
  年末にかけてどういう動きになるか、あるいは、中長期について、楽観もしていないし、かと言って過度に悲観してもいません。「動けば乗る」ただそれだけです。このところ、ボラティリティが低下し、トレードの妙味がかなり薄れましたが、それでも1カ月に2、3回はトレードチャンスがあったし、半年に1度くらいは、日経225先物で1000円幅、ドル・円で2~3円幅の動きがあるので、それに乗れれば、昔からすると全然ですが、それなりに稼ぐことはできます。
  むしろ厳しい状況を経験したから鍛えられたというのは大きいですね。この数年でリスク管理がかなり上達したと思うし、ちょっとした相場の変化に敏感になりました。この先も相場が停滞する場面が少なからずあると思いますが、そういう局面をうまく乗り切るのが、安定したトレードを続けていく上のコツになるでしょう。
  最近見せている、相場の潮目の変化は、あらゆる形で投資を考える上で、「ラストチャンス」と考えて良いのではないでしょうかね。さらにチャンスがあれば、もちろんそれに越したことはないですが、私自身、長年相場と接しきて学んだことは、常に厳しい想定の上で臨むべきだということです。
  「この程度稼げればいいや」と割り切ると本当に楽になります。そこからさらに動くようなら、撤退ラインを決めて追随するか、無視を決め込めばいいだけの話です。だいたい分かりにくいところでは、「ヒント」を与えてくれますしね。
  金融市場なんて、金融緩和や為替介入でかろうじて今の形を維持しているわけで、「談合」で成り立っているのです。それを見破ればいいだけの話です。まあ、いまだこの期に及んで、「相場は自由競争です」みたいな談合を否定する、純粋真っすぐ君もいるようですが、私は正反対の考えですね。というより、日々のチャートを分析してそうとしか考えられません。そういう考え方を全否定はしないし、スタンスは人それぞれですけどね。
  旅行に行ったり、日々の仕事や雑事に追われて、ちょっと余裕がありませんでしたが、「ラストチャンス」の相場の動きに一緒に乗りたい人は、このブログに参加してみてください。条件はブログ右部分のタグに示してあります。
  募集対象外の方でも、事情がある方については、やる気のある人、人的なネットワークを広げたいという熱意のある人については、こちらも考慮しますので、問い合わせてみてください。
  あと、業者の方や、経歴を詐称していると思われる方などは、これまでに多数ブロックしてきましたが、簡単に見抜けますので、何度応募しても無駄だと考えてください。それと、中高年に多いのですが、いくら年下だろうが、初対面で、いろいろと情報交換したり、やりとりするわけですから、お互いにへりくだって、謙虚にまずは向き合うべきでしょうね。若い世代の方がよほど礼儀をわきまえています。社会通念上、最低限のマナーは各自わきまえましょう。
  このまま、うまく行けば、どういう動きをするにしても、ちょっと面白そうな年末を迎えられそうです。みんなで知恵を出し合いながら、人生楽しくやっていきましょう。

スタートライン

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  先週1週間、シンガポールを旅行して、リフレッシュしてきました。毎年この時期にトレードで得た利益で旅に出ています。旧ブログで紹介しましたが、昨年は北海道へ旅行しています。
  今年は、正直、相場の動きが読みづらく、値幅も主に、ドル・円が77円中盤から79円、日経225先物が8500~9000円という狭い値幅で、平均して1週間に1度、エントリーする程度。月平均でならすと6~7万円稼げたことになるのですが、2月中旬以降の金融緩和相場に乗せてもらった利益がほとんどで、すっきりトレード益を計上したとはとてもいえない状況です。
  昨今の値動きを見る限り、来年は果たして旅行に行けるほど稼げるのか? やや心もとないのですが、リセットして、コツコツと稼いでいくよりありません。
  6月から8月にかけて、テクニカル的に興味深い状況になったので、秋以降、ひょっとしたらひょっとするのかもと相場の盛り上がりを期待しましたが、ドル・円なんかは中途半端な底堅さは感じさせるものの、いま一つ乗り切れず、現在まで至っています。
  まあ、相場がある限り、チャンスはいつでもあり、稼げる自信はあるので、大きく構え、あまり悲観はしていませんが。
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  今回、私がシンガポールを訪問しようと思ったのは、経済発展、都市開発、国家経営のモデルとして世...

界から注目されているシンガポールモデルとは一体どんなものなのか、見てみたいと思ったからです。
  本当は中国内陸部で展開されているダイナミックな都市開発を見学したかったのですが、時期が時期なので、気軽に訪問でき、グルメやレジャーも楽しめ、これからの世界の発展モデルを見学でき、一石二鳥ということで、シンガポール行きを選択しました。
  世界はスペイン、ポルトガルに始まる大航海時代から現在まで500年余り、「海洋の時代」が続いてきましたが、これからは、ユーラシア、南米、アフリカの各大陸の内部で本格的な経済発展が起き、「内陸の時代」へと移行しつつあります。
  欧米が金融ばくちと不動産ころがしで持続不可能な水準にまで達した巨大な借金を積み重ね、ここからさらに金融緩和で新たなバブルを起こし、局面を打開しようとしていますが、衰退は覆い隠せません。これもパラダイムシフトを反映した世界史的な現象と考えていいでしょう。
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  海には人は住めませんが、陸には開発可能な大地が広がり、大勢の人が暮らしています。まだ、所得水準が低いままであることを考えると、今後のポテンシャルは大きいといえるでしょう。昨年の中国の新幹線事故で、日本や欧米のメディアは「安全」を騒ぎ立てましたが、そんなことをものともせず、中国が日本やドイツから盗んだ技術を使って高速鉄道網をさらに広げているのも、そういう流れがあるからです。
  これまで内戦や治安、水資源などさまざまな制約で発展が絶望的だと考えられてきた、ルワンダやコロンビアの首都は、ついこの間まで誰も予想もしていませんでしたが、近年目覚しい発展を遂げています。中国内陸部にはあちこちに摩天楼が出現しています。
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  海洋の時代の象徴であるシンガポールが、これからの内陸の時代のお手本となるモデルとなっているというのは非常に興味深いことです。
  外からの資本をうまく利用し、国民の教育水準や厳しいルールで道徳心の向上を図り、豊かさを実現した点が注目されているようです。特に中国は、所得格差が是正されず、国民のモラル向上に対して強い問題意識を持っている上、環境問題も深刻化しており、それらの問題をどうやって解決し、発展に結び付けたかという点に関心をもっているようです。
  おそらく国民から人気のある“親民総理”温家宝首相や、優秀な官僚集団である共産主義青年団が来月の指導部交代の後も、中心になって、未来の国づくりにまい進することでしょう。バブルを発生させて資金を呼び込み、崩壊させて地価を下げて、そこで農村の余剰人口を吸収するというダイナミックな発想で進んでいます。
  先日の産経新聞で、大阪都構想のモデルとしてシンガポールを取り上げていました。ただ、隣の芝は本当に青いのか? 考える必要があります。シンガポールの今年のGDP成長率予想は2.4%。農村部を持たない経済構造で、この成長率はかなり厳しいといわざるを得ません。
  シンガポールは1980年代、90年代は日本や欧米企業の生産拠点として、2000年に入って金融センター、東南アジアと中国の橋渡し役として、発展してきたわけですが、この先の明確なビジョン、ビジネスモデルがあるわけではありません。
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  引き続き、金融立国を目指すようですが、シカゴ取引所やユーロネクスト、東証と大証の合併にみられるように、規模、時価総額だけ大きくなっても、この先、ビジネスとしての発展はあまり見込めそうにありません。
  何より、ニクソンショック以来、41年。法定通貨(リーガル・テンダー)としての不換紙幣(フィアットマネー)に基づく、経済システムは破綻に向かっています。リーマン・ショックはその序章にすぎません。
  そんなことはすでに70年位前に経済学的に決着はついたはずなのですが、米国のマネタリスト、新自由主義者(本当は政府による金融統制を志向する人たち)が学説を捻じ曲げ、おかしな方向へと経済を導き、今そのとばっちりを全世界が受けているのです。紙切れを回すでは世の中豊かにならないのです。昨今の金価格、資源価格の高騰をみても、明らかにインフレであり、再び実物経済の時代に戻るべきだというサインでしょう。
  金融業というのはもはや虚業であり、どの国の民間銀行も政府が債券を発行し、利子を支払ってくれるから商売が成り立っている状態で、ましてや投資銀行、証券会社なんて活躍の場がほとんどなくなっている状況です。世界的にはゴールドマンサックス、モルガンスタンレーがかろうじて生き延びましたが、日本でも野村証券以外のかつての四大証券は実質破綻したか、左前の状態です。
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  シンガポールの政府系投資会社「テマセクホールディングス」は世界的にも有名ですが、リーマンショック以降、厳しい運用状況が続いているようですし、中国政府に請われて中国で工業団地を開発したところ、隣に中国がまねをして、さらに規模の大きな団地をつくり、進出企業を優遇したため、失敗に終わるという、痛い目にもあっているということです。
  リー・クアンユー、シェンロン父子という傑出したリーダーをもってしても、金融という筋の悪いビジネスにしか活路が見出せないのもシンガポールの現状なのです。
  街はきれいだし、移動しやすいし、安全です。ただ、つぶさに見ると、先進国に追いつけない“ラスト・ワン・マイル”が遠く感じられます。
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  外資頼みであるので、シンガポール人のオリジナリティー、アイデンティティーを感じさせられる財、サービスがちょっと見出しづらいですね。あとは、インフラ面でそこそこのレベルにはあるのですが、洗練されていないですね。高速をうたう割にはインターネットのつながりが悪かったり、駅の切符販売機の反応が遅かったり、日本だとホテル、大型商業施設のトイレはウォッシュレットが標準装備になりつつありますが、最新のマリーナベイサンズでもトイレは決してきれいとはいえなかったり、エレベーター、エスカレーターが旧式だったり、などなど、ほかの途上国と比べるとはるかに進んでいるのですが、やはり先進国と比べると見劣りは否めません。
  米国と中国の間にある地位を生かして、ここまでやってきたわけですが、米国の衰退が加速し、中国は外国企業を締め出して、シンガポールとは地理的に遠く、ビジネス的なつながりも薄い内陸部の発展を加速させようとしているので、この先、どうやって世界のビジネスに食い込んでいくかが、シンガポールの命運を握るでしょう。
  あまり悲観的なことばかり指摘しても仕方がないですが、米国に頭を押さえられ、身動きがとれないでいる日本と比べると、未来を自分たちで切り開くという意思は強く、行動力もありますから、時代の変化に敏感に対応することでしょう。
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  日本もシンガポールも海洋国家ですから、これからの陸の時代の流れに取り残されないよう、お互い助け合ったり、切磋琢磨する上で、重要な存在になるのではないでしょうか。
  金融緩和でしばらく、急場をしのぐのでしょうが、近々、大きなクラッシュが起きるのは間違いないでしょう。いろんな矛盾が積もり積もっています。そうなれば、本当の意味で相場が動き出すことになるでしょうね。
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  また、激しく経済環境が変化するでしょうから、いろんなものが淘汰され、いままで中途半端に生きてきた人たちは、容赦なく排除されることでしょう。よほどしっかりした考えを持っていないと生き残ることは困難な時代に突入することが予想されます。
  そういう意味でも、新たなスタートの時が訪れようとしています。旧ブログで今年年初以来強調していますが、その時に備えても準備しておかなければならないでしょうね。

原点回帰へ

  さまざまなイベントが相次ぎ、長かった9月相場がようやく終わり、来週からはいよいよ10月に入ります。日米欧の金融政策が出そろうことで、相場は緩むのかなとばかり思っていましたが、米国株だけは不自然に吊り上ったままですが、ドルの軟調傾向に歯止めはかからず、日本株も軟調に推移しています。
  テクニカル的に、いい形になっていたので、秋以降、大相場になるのかと思っていたら、日銀金融政策決定会合後に、ちょっと噴き上げただけで終わってしまい、シビアな現実を見せつけられました。
  金融緩和で何がしたかったのかというと、米国にせよ欧州にせよ、市場に資金をじゃぶじゃぶと投入することで、株式や不動産価格を下支えし、市場の安定や、回復を図ろうとしたわけです。裏にはいろいろとドロドロとした思惑はあるでしょうが、一応、きちんと正当化できる大義名分はしっかりしているわけです。
  ただ、金融バクチと不動産ころがしで積み上がった不良債権は、米国なんかは、よく言われるように得体のしれない金融商品を組成するために、細切れにされ、もはや詳細を捕捉し、責任の所在を明確化するのは困難だし、レバレッジがかけられていて、天文学的数字に上っています。
  だから、金融緩和で、お金を投入しても、焼け石に水の状態で、そもそも、借金を返そうと、価値の裏付けのないお金を刷りまくるわけですから、発想からして間違っているわけです。
  金融市場をコントロールしている、当事者たちも、自分たちが何をやっているのか、もはや分からなくなっているし、本人たちは大真面目にやっているんでしょうけど、バクチでつくった借金をバクチで取り返そうとする人生転落の典型のような破滅的な行為に突き進んでいるのに、その認識がないものだから喜劇のような状況ですね。
  今後の焦点は、どのタイミングで、「退場宣告」を突き付けていくかということです。いわゆるPIGSと呼ばれる国々はアウトです。フランスあたりもボーダーラインでしょう。アジアでは韓国が日本の金融支援がなければ退場でしょう。そして、最終的な目的地は、やはり米国の国家破綻です。
  旧ブログで何度も指摘してきましたが、欧米人は金融と資源を握ることで、世界を支配してきましたが、国力を高めるための何の努力もしないで何十年も徒過し、ここまで来てしまったので、いよいよ特権的な地位から引きずりおろされる時が来たのです。
  これはお金の量を増やしたところで解決できる問題ではありません。新興国が猛烈な勢いで、発展する中で、自分たちも切磋琢磨して向上しなければならなかったのですが、何の努力もしてこなかったので、あっけなく数百年に及ぶ世界支配は終わろうとしています。これが今、世界で起こりつつあることです。
  代わって世界で大きな地位を占めるようになる、中国もロシアもインドもブラジルも、それぞれ問題を抱えています。おそらく、欧米が支配していた時のような、上品なやり方(陰ではものすごく陰湿でしたが)での世界秩序の形成は、あまり期待できないでしょうね。
  それでも、世間が「もう中国は終わった」「所詮は資源だのみ」みたいなことを言うのとは裏腹に、これらの国々はなんだかんだ言って、世界の中で、一番元気だし、欧米の相次ぐ国家破綻を横目に、少しずつでも着実に前に進んでいくことでしょう。
  どんな宝石も磨かなければ、輝きを維持できず、価値が落ちてしまうのと同様、努力を続けなければ、あっという間にひっくり返されてしまうのです。欧米人はまだ平和ボケ、豊かさボケから抜けきれず、じゃぶじゃぶとお金をすることで、形勢逆転を狙っているようですが。
  金融緩和を行えば、厳しい状況が緩和され、1年か1年半くらいは、荒波がおさまるのかとばかり思っていましたが、世の中、そんなに甘くないようです。
  じりじりと後退し、市場全体に疑心暗鬼が広がった時点で、加速度的に崩壊へと動いていくことでしょう。そうなると、皆さんのお仕事、ビジネスも深刻な打撃をうけることは必至です。比較的健全な経済状況を保っている日本も、無事ではいられないでしょう。
  ただ、そんな中でも、多くの人に喜ばれる物やサービスを生み出していく努力を積み重ねること、それが苦境を脱出する正攻法であることは間違いありません。ダメ人間が没落する、そのとばっちりを受けることはあっても、私たち自身がダメ人間に足を引っ張られて、落ちぶれてはいけないのです。
  生き残っていくのさえ、大変な時代になりますが、それぞれのキャリア、技能、特技、強みを磨く努力を怠らず、お互いに助け合いながら、大恐慌の嵐をやり過ごすことが大切です。

インフレ時代

  先週から今週にかけて、世界の金融市場では、歴史的ともいえる大きなイベントが相次ぎました。南欧諸国の財政、金融問題を受けて、欧州中央銀行(ECB)が債権買い入れ計画を発表。さらに、もう一つの懸案だった、欧州安定メカニズム(ESM)の合憲性をめぐり、ドイツの憲法裁判所が「合憲」との判断を下したことで、一連の問題がいったん収束するとの安心感が広がりました。
  また、米連邦公開市場委員会(FOMC)は、政府支援機関の住宅ローン担保証券(MBS)を毎月400億ドル(約3兆1000億円)購入する、いわゆる、金融緩和第3弾(QE3)の実施を決定。合わせて主要政策金利であるフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を0~0.25%の異例の低金利に据え置く期間を、これまでの「2014年遅くまで」から「少なくとも15年半ばまで」に半年程度延長することを決めました。
  いろいろと大げさな言葉が並びますが、要するに欧米は、金融ばくちや不動産ころがしでつくった、不良債権の山を、お金を大量に刷り(実際には電子空間での帳簿操作)、市場にじゃぶじゃぶと投入することで、問題を解決する決意を示したということです。
  来週は日銀の金融政策決定会合が開かれますが、日銀総裁が先日、円高の日本経済に対する影響について懸念を示しており、追加金融緩和へのサジェッションととらえられています。おそらく、欧米に追随して、じゃぶじゃぶとお金を市場に注ぎ込む、金融緩和の方向へと舵を切るのだろうと思います。
  世界経済や金融市場は、来週以降、新たな局面へと突入することになります。今後1~2年、米国によるイラン戦争なども予想されるので、3~5年の比較的長いスパンで、物事が動いていくことになります。それに合わせて、私たちは投資や人生設計を考えていく必要があります。

庶民革命

  このブログには、1日100人近いアクセスがあります。ただ、ほとんどの方はパスワードを持っていないし、内容を見ることができないのに、「何が楽しくて毎日閲覧しているんだろう?」と思ってしまいます。興味があるのに行動を起こせない人に対しては、何もこちらから提供するものはないし、逆に関心を持って、アプローチしていただいた方にはできる限り、お応えしたいと思っています。
  申し込まれた方の声を聞くと、敷居の高さを感じている方がおられるようです。ちなみに、すでに参加されている方の経歴は様々です。別に学歴を重視するとか、一流企業に勤めているとか、そういう条件はありません。普通にお仕事をされていたり、自営業をされていたり、小さくても会社を経営していたりと、そういう方と交流を持ち、金融市場に対しての理解を深めるお手伝いをさせていただければと思っています。
  この世の中で、現場で汗水を流して働いている人、現実と向き合いその中で、一生懸命働いている人が一番偉いわけで、私たちはお互いに連携し、助け合うことを目的としています。そういうことですので、参加するかどうか迷いのある方は、特に高いハードルを設けているわけでもないので、一歩踏み出してみてはどうでしょうか?
  唯一条件があるとすれば、最低限の社会常識を持っていることや、他人に対する配慮ができるということ。社会人であれば、その点は身についていると思います。逆に仕事や社会に対して何ら貢献をせずに、昼間からただ、だらだらとチャートだけを眺めている人、無料情報にただすがりついて徘徊するだけの乞食のような人、自分から情報発信せずに他人の批判しかできないような人はお断りしています。
  9月1日に突貫工事でブログを立ち上げましたが、コンセプトは「庶民革命」です。情報化が進んで、世の中の価値観がどんどん変わろうとしています。みんなそれぞれ自分に合ったライフスタイルや価値観を貫けるようになりましたし、本質を見抜く目というのもどんどん厳しくなってきました。
  一流企業の社員であるとか、高級官僚であるとか、政治家であるとか、単に身分が立派なだけでは、誰も納得しない時代なのです。
  大銀行は米国にいじめられて落ちぶれてしまったし、パナソニックやシャープがどうなっているかはご承知の通り。平時では偉そうに威張り腐っている政治家や官僚ですが、東日本大震災や原発事故の時、リーダーシップを発揮し、“優れた頭脳”を生かして難局を乗り切れたでしょうか? パニック状態に陥って、何もできず、仕方なく米国に助けてもらい、「トモダチ」などという気持ち悪い言葉で、さらに付けこまれるきっかけをつくっただけのことです。
  だから、それぞれの現場で、やるべき仕事をこなし、どんなに小さくても、形として残すという営みを続けている、庶民こそが一番偉いのです。偉そうにしていて何もできない連中よりもはるかに高貴な存在です。
  皆さんが関心を持っている金融市場、投資の分野ではどうでしょうか? 大手金融機関やシンクタンクの人たちは、金融のプロ、投資のプロを自称しています。だったら、なぜ会社から独立して、自分で投資会社を立ち上げないのでしょうか? マーケットや経済に精通しているのであれば なぜ金融マンから億万長者がぞくしゅつしないのでしょうか?
  それは彼らが本当のプロではないからです。詐欺師と言ってしまってもいいでしょうね。大した知識や実績もないし、自分に自信がないから、会社や組織、お互いに傷をなめ合う仲間に依存するしかないのです。それはそれで商売として成り立ってしまうのでたちが悪いのですが。
  大手金融機関がどうやって稼いでいるかご存知ですか? 国債を買って、ただ保有しているからにすぎません。国に助けて、やっとメシを食べていけるのです。親族の生活保護受給でバッシングを受け、秋以降、テレビから姿をけしてしまいそうな芸人さんがいるようですが、金融マンも五十歩百歩ですね。
  国債以外では、得体のしれない投資信託販売をはじめ、ほとんどが投資家に損を負わせる金融商品であったり、せいぜい真っ当なビジネスと言えるのは住宅ローンとか、M&Aにかかわるビジネスぐらいですかね。融資にしても手堅いところにしか貸せないし、融資受ける企業としては単に信用保持のためであったり、お付き合いのためであったりして、本当に役に立っているとは限りません。
  全く役に立たないとは言いませんが、よく言われるように「晴れた日に傘を貸し、雨の日に回収する」という理不尽なビジネスを地で行っています。金融業とはヤクザな世界で、国民の税金にたかったり、インチキ金融商品を売りつけたり、役に立たない投資情報を流したり、真っ当な仕事とはいえないのです。
  そんな世の中ですので、自分のことは自分で守るしかないのです。いわゆる“金融のプロ”に任せず、自分の道は自分で切り開いていこうと。金融機関ができないことをやってやろうじゃないかと。そういうことです。
  幸いなことに、個人投資家が簡単に金融市場にアクセスできる時代です。正しい知識を身につけ、しっかりと武装して臨めば、今は厳しい投資環境ですが、好転すれば積極的に攻めていくことができるでしょう。また、相場が変調をきたした時には、いち早く異変を察知し、仕事、ビジネスに役に立てたり、ライフプランを見直したりもできるでしょう。
  私たちは、庶民としてごく当たり前の感覚を持ち、世のなかの幻想にまどわされず、しっかりと将来を進んでいこうと、それを目的としているのです。