2011年4月8日のマーケット予想

株:NYダウ反落
7日の米株式市場は、宮城県沖で発生した地震と津波警報が発表されたことが伝わると、売りが殺到し、NYダウは一時100ドル近く値を下げた。ただ、その後は、3月の売上高が堅調だったコストコ・ホールセールなどの小売株を中心に買いが優勢となり、下げ幅を縮小して引けた。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比17.26ドル安の12,409.49ドルで引けた。
本日の東京市場では、欧米株式市場が下落したことなどが、マイナス材料となりそうだ。シカゴ先物市場の日経平均先物は9,505円となっており、市場の予想レンジとしては9,400円−9,650円となっている。

為替:ユーロが下落
7日の外国為替市場では、ECB理事会は2008年の金融危機以降で初めてとなる金利引き上げを決定したものの、その後のトリシェ総裁の記者会見で、今後の追加利上げに関しては必要なら追加の引き締めを行う姿勢を示したもの、早期の利上げには言及しなかった。これを受けて、ECBが積極的に利上げを行うとの期待感が後退し、ユーロはドルなどに対して下落する展開となった。NY終値ベースで、ドル円は85円近辺、ユーロドルは1.43ドル近辺となっている。
本日は、3月英生産者物価指数(予想:前月比+0.6%)、3月加雇用統計(予想:失業率7.7%、就業者数2.8万人)などの経済指標の発表が予定されている。本日のドル円の市場の予想レンジとしては84.80−86.00円となっている。

商品:NY金史上最高値更新
7日のNY原油先物取引は、米国の経済指標が堅調な内容となったことに加えて、内戦状態の続くリビアで、油田関連施設が打撃を受けたとの報道や、ナイジェリアでも選挙にかかる混乱の行方が不安視されるなど、中東・アフリカ情勢の混乱が続いていることなどを背景に続伸し、約2年半ぶりに1バレル110ドルを付けた。中心限月の5月限の終値は、前営業日比1.47ドル高の1バレル110.30ドルで引けた。
NY金先物取引では、原油価格が急騰したことを背景に、インフレヘッジとしての買いが入ったことなどから、一時6月限は1,466.50ドルの高値を付けた。ただ、その後は利食い売りが優勢となり、上値を削ったものの、3日連続で、史上最高値を更新して引けた。中心限月の6月限の終値は、前営業日比0.80ドル高の1オンス1,459.30ドルで引けた。