2011年12月1日のマーケット予想

株:NYダウ続伸
30日の米株式市場は、日銀、FRB、ECBなど主要6中央銀行が欧州の債務・金融危機の世界経済への波及を防ぐため、米ドル資金供給オペの期限を延長するとともに、貸付金利を0.5%引き下げる協調策を発表したことや、米11月ADP全米雇用報告が+20.6万人、11月シカゴ購買部協会景気指数が62.6と市場予想を大幅に上回る内容だったことなどを好感し、大幅続伸となった。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比490.05ドル高の12,045.68ドルで引けた。
本日の東京市場では、米株式市場は上昇しており、株式市場にとってプラス材料となりそうだ。シカゴ先物市場の日経平均先物が8,645円と、前日の日経平均株価の終値を下回っており、市場の予想レンジとしては8,500円−8,650円となっている。

為替:ドルが下落
30日の外国為替市場では、日欧米の主要中央銀行が流動性強化策で合意したことや、米国の経済指標が良好な内容となり、株式市場や商品市場が上昇するなど、リスク資産への投資が活発化する中で、豪ドルやユーロが上昇し、ドルが下落する展開となった。NY終値ベースで、ドル円は77円台半ば、ユーロドルは1.34ドル台前半となっている。
本日は、米週間新規失業保険申請件数(予想39.0万人)、11月米ISM製造業景況指数(予想:51.5)などの経済指標の発表が予定されている。本日のドル円の市場の予想レンジとしては77.00−78.00円となっている。

商品:NY原油続伸
30日のNY原油先物取引は、米経済指標の改善や、為替市場でドル安・ユーロ高が進行したことなどを好感した買いが入り、NY原油は一時101.75ドルを付けた。しかし、EIAの週間在庫統計で原油在庫が前週比390万バレル増と予想外に増加したことなどが悪材料となり、上げ幅を縮小する展開となった。中心限月の1月限の終値は、前営業日比0.57ドル高の1バレル100.36ドルで引けた。
NY金先物取引でも、為替市場でドル安・ユーロ高が進行したことや、原油相場の上昇などに連れて、大幅続伸となった。中心限月の2月限の終値は、前営業日比31.40ドル高の1オンス1,750.30ドルで引けた。