2011年12月16日のマーケット予想

株:NYダウ反発
15日の米株式市場は、週間新規失業保険申請件数が36.8万件、米12月NY州製造業景況指数が9.53、12月フィラデルフィア地区連銀景況指数が10.3といずれも市場予想を上回る良好な内容となったことなどを好感し、上昇して始まった。ただ、その後は、IMFのラガルド専務理事が、世界経済の見通しが非常に暗いとの認識を示したことなどが嫌気され、上値を削る展開となった。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比45.33ドル高の11,868.81ドルで引けた。
本日の東京市場では、欧米株式市場が反発しており、株式市場にとってプラス材料となりそうだ。シカゴ先物市場の日経平均先物が8,405円となっており、市場の予想レンジとしては8,350円−8,450円となっている。
 
為替:ユーロの買い戻し
15日の外国為替市場では、欧州圏12月製造業PMIが46.9と市場予想を上回る内容となり、米国の経済指標も堅調だったことなどを受けて、過度のリスク回避の動きが後退し、ユーロが買い戻される展開となった。NY終値ベースで、ドル円は77円台後半、ユーロドルは1.30ドル台前半となっている。
本日は、米11月消費者物価指数(予想:前月比+0.1%)などの経済指標の発表が予定されている。また、引き続き、欧州圏の要人発言に注意する必要がある。本日のドル円の市場の予想レンジとしては77.70−78.30円となっている。

商品:NY原油続落
15日のNY原油先物取引は、米国の堅調な経済指標を好感して上昇して始まった。しかし、欧州債務問題に対する根強い懸念がくすぶっていることや、11月の対中国投資額が前年同月比-9.8%となり、世界経済の成長鈍化懸念が広がったことなどが嫌気され、続落となった。中心限月の1月限の終値は、前営業日比1.08ドル安の1バレル93.87ドルで引けた。
NY金先物取引では、重要な下方支持線である200日移動平均を下回り、テクニカルな売りが出たことや、原油相場の下落に連れる展開となり、4日続落となった。中心限月の2月限の終値は、前営業日比9.70ドル安の1オンス1,577.20ドルで引けた。