2011年12月22日のマーケット予想

株:NYダウ続伸
21日の米株式市場は、ECBが3年の流動性供給オペを実施し、523の金融機関に予想を上回る4,892億ユーロを供給したものの、債務危機国の国債購入促進や銀行の貸し出し増につながるかは不透明であるとの見方が強まったことや、前日引け後に発表したソフト大手オラクルの企業決算が市場予想を下回ったことなどが嫌気され、下落して始まった。ただ、その後は、エネルギー株などを中心に値を戻す展開となり、ハイテク株中心のナスダックは下落したものの、NYダウはプラス圏を回復して引けた。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比4.16ドル高の12,107.74ドルで引けた。
本日の東京市場では、海外市場で動意の薄い展開だったことや、明日からの3連休を控える中で、動きづらいとの声がある。シカゴ先物市場の日経平均先物が8,455円となっており、株式市場の予想レンジとしては8,400円−8,500円となっている。

為替:ユーロが下落
21日の外国為替市場では、ECBが実施した3年の流動性供給オペの効果に対する不透明感が強まる中で、ユーロが下落する展開となった。NY終値ベースで、ドル円は78円近辺、ユーロドルは1.30ドル台前半となっている。
本日は、取引材料が乏しいことや、クリスマス休暇や年末を控えて、市場参加者が減少しているため、動きづらいとの声がある。本日のドル円の市場の予想レンジとしては77.70−78.30円となっている。

商品:NY原油続伸
21日のNY原油先物取引は、EIAの週間在庫統計で、原油在庫が前週比1060万バレル減、ガソリン在庫が40万バレル減となるなど、市場予想を上回る大幅な減少となったことなどが買い材料となり、3日続伸となった。中心限月の1月限の終値は、前営業日比1.43ドル高の1バレル98.67ドルで引けた。
NY金先物取引では、為替市場でドル高・ユーロ安が進行したことなどが嫌気され、反落となった。中心限月の2月限の終値は、前営業日比4.00ドル安の1オンス1,613.60ドルで引けた。