株:NYダウ反落
31日の米株式市場は、同日発表された週間新規失業保険申請件数が38.8万件と市場予想より若干悪い内容となったことに加えて、原油先物価格が急騰したことなどが嫌気されたものの、翌日発表される雇用統計を控えて様子見ムードが広がり、方向感に乏しい展開となった。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比30.88ドル安の12,319.73ドルで引けた。
本日の東京市場では、雇用統計の発表を控えて、米株式市場が小動きだったこと、シカゴ先物市場の日経平均先物は9,720円と、前日の日経平均株価とほぼ同水準なっていることから、動きづらいとの声がある。市場の予想レンジとしては9,650円−9,800円となっている。
為替:ユーロが上昇
31日の外国為替市場では、ユーロ圏3月消費者物価指数が前年比+2.6%と、2月の2.4%から加速し、ECBが来週利上げを行うとの観測が強まったことから、ユーロが円やドルに対して上昇する展開となり、NY終値ベースで、ドル円は83円台前半、ユーロドルは1.41ドル台後半となっている。
本日は、米3月雇用統計(予想:失業率8.9%、非農業部門雇用者数+18.8万人)、3月ISM製造業景況指数(予想:61.0)が予定されており、その動向に注目が集まっている。本日のドル円の市場の予想レンジとしては82.50−83.80円となっている。
商品:NY原油急反発
31日のNY原油先物取引は、内戦状態にあるリビアでは、同国外相が英国に亡命するなど、混迷が続いていること、シリアやイエメンでも反政府運動が続いており、中東・アフリカ情勢の一段の悪化に対する警戒感が強まったことに加えて、為替市場でユーロが対ドルで上昇したことなどを背景に急反発し、中心限月の5月限の終値は、前日比2.45ドル高の1バレル106.72ドルで引けた。
NY金先物取引では、中東・アフリカ情勢の先行き不透明感に加えて、原油を始めとした商品市場の急騰を背景にインフレヘッジとして金を買う動きが広がり、終値ベースでの史上最高値を更新して引けた。中心限月の6月限の終値は、前営業日比15.00ドル高の1オンス1,439.90ドルで引けた。