株:NYダウ続伸
9日の米株式市場は、前日まで急落していた原油価格が急反発したことを受けて、エネルギー関連株などを中心に買いが入り、続伸して引けた。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比45.94ドル高の12,684.68ドルで引けた。
本日の東京市場では、米株式市場は上昇したものの、一方で、為替市場の円高基調、電力供給問題が懸念材料となっている。シカゴ先物市場の日経平均先物は9,785円と、前日の日経平均株価と同水準なことから、前日終値を挟んで揉み合うとの声がある。市場の予想レンジとしては9,700円−9,850円となっている。
為替:ユーロが軟調
9日の外国為替市場では、格付け会社S&Pがギリシャ国債の信用格付けを2段階引き下げ、今後の見通しもネガティブを継続するとしたことを受けて、ユーロドルが一時1.42ドル台半ばを付けるなど、ユーロが下落する展開となった。その後は、商品市場の急反発を受けて、ユーロがやや値を戻したものの、NY終値ベースで、ドル円は80円台前半、ユーロドルは1.43ドル台半ばとなっている。
本日も、注目される経済指標の発表は特に無いものの、ギリシャの信用問題をめぐる当局の発言には注意する必要がある。また、昨日からワシントンで米中戦略・経済対話が行われており、人民元をめぐる動向にも注目が集まっている。本日のドル円の市場の予想レンジとしては79.80−80.80円となっている。
商品:NY原油反発
9日のNY原油先物取引は、ミシシッピ川で洪水が発生し、ルイジアナやテネシー州の製油所に悪影響を与えるとの懸念が広がったことや、前週の大幅な下落を受けて安値拾いの買いが膨らんだことなどから、大幅反発して引けた。中心限月の6月限の終値は、前営業日比5.37ドル高の1バレル102.55ドルで引けた。
NY金先物取引でも、前週の急落を受けて実需筋らを中心に安値拾いの買いが入ったことに加えて、格付け会社がギリシャ国債の信用格付けを引き下げたことから、安全資産としての金を買う動きが広がり、1,500ドル台の大台を回復して引けた。中心限月の6月限の終値は、前営業日比11.60ドル高の1オンス1,503.20ドルで引けた。