2011年8月4日のマーケット予想

株:NYダウ反発
3日の米株式市場は、同日発表された6月製造業新規受注が前月比-0.8%、7月ISM非製造業景況指数が52.7と市場予想を下回る悪い内容となり、米国の景気先行きに対する懸念を背景に売られ、一時11,700ドル割れ寸前まで下落した。しかし、その後は、このところの下落を受けた割安感から、ハイテク株などを中心に買い戻しが優勢となり、NYダウは9日ぶりに反発して引けた。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比29.82ドル高の12,896.44ドルで引けた。
本日の東京市場では、米株式市場が下げ止まっており、株式市場にとってプラス材料となりそうだ。シカゴ先物市場の日経平均先物が9,655円となっており、市場の予想レンジとしては9,600円−9,750円となっている。

為替:スイスフランが下落
3日の外国為替市場では、スイス国立銀行がLIBORの目標レンジを0.00-0.25%に切り下げたことを受けて、スイスフランがドルやユーロなどに対して下落した。また、米国の経済指標の悪化などを背景に、ドルはユーロや円などに対して下落する展開となり、NY終値ベースで、ドル円は77円台近辺、ユーロドルは1.43ドル台前半となっている。
本日は、ECB理事会、英中銀金融政策決定会合が開催され、市場の注目が集まっている。経済指標の発表では、週間新規失業保険申請件数(予想:40.5万件)などが予定されている。本日のドル円の市場の予想レンジとしては76.50−77.50円となっている。

商品:NY金連日の最高値更新
3日のNY原油先物取引は、EIAの週間在庫統計で、原油在庫が前週比100万バレル増、ガソリン在庫が170万バレル増となり、市場の供給過剰懸念が強まったことや、低調な米経済指標などが嫌気され、続落となった。中心限月の9月限の終値は、前営業日比1.86ドル安の1バレル91.93ドルで引けた。
一方、NY金先物取引では、イタリアとスペイン国債の利回りが急騰するなど、欧州債務問題が依然としてくすぶっていることや、米経済指標が低調な結果となり、米景気先行きに対する不安が強まったことなどを背景に、安全資産としての金を買う動きが広がり、史上最高値を連日で更新して引けた。中心限月の12月限の終値は、前営業日比21.80ドル高の1オンス1,666.30ドルで引けた。