「緩やかな介入」でニッポンの耐震性を高めよう(新しい経済の教科書)

 ジャーナリストの池上彰氏が、マクロ経済学者の齊藤誠氏に、日本の復興への道について聞くシリーズの2回目です。  前回は齊藤氏に「生産ストックと人的資本という供給側を再構築していくしか復興の道はない」と、これまでの需要中心の経済政策を根本から変えるべきというお話を伺いました。今回は、これからの政策に生かすべき発想の一つ「リバタリアン・パターナリズム」について、建物の耐震性や地震保険の例を出しながら語っていただきます。  さらに、本当の豊かさをもたらす、これからの「投資」のあり方についても伺いました(この対談は2011年3月15日に行われました)。 (前回から読む) 池上 危機の時は元に戻そうという発想では大きな負担感が出てくるし、後ろ向きになるものです。