次の介入は「円安阻止」?(時事深層)
震災の影響で円相場が16年ぶりに最高値を更新した。日本発の危機を警戒するG7各国は「円売り協調介入」を即断。だが今の日本経済には円急落も禁物。為替政策は岐路にある。
東日本大震災から7日目となる17日の日本時間早朝。巨大な余震が外国為替市場を襲った。円相場が1ドル=76円25銭まで急騰し、1995年4月19日につけた最高値(79円75銭)を約16年ぶりに更新した。異常な相場変動に、主要7カ国(G7)は異例の素早さで対応。翌18日朝にはG7の財務相・中央銀行総裁らが緊急の電話協議に臨み、「協調介入」の実施で合意した。
大きく踏み込んだ声明の内容は驚きをもって市場に受け止められた。