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風水

やってはいけない風水---「気づいて、直す」これだけで幸運体質にガラリと変わる!
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  女性芸人が占い師に洗脳(?)されたニュースが芸能マスコミの関心を集め、占いというと、とっても胡散臭いイメージがしますが、新年度に入り、新しいことを始めるには最適でフレッシュな季節なので、風水について触れておきたいと思います。
  風水はおそらく中国の優れた民間信仰である道教が源流で、自然のエネルギーを生活に取り入れるための知恵の集大成だと理解すればいいと思います。
  日本の仏教は、仏教を名乗っていますが、今と同様、当時の国内最高の知識人とされた、空海や最澄でさえも世界標準の知識を体得できず、中国の若い学生が使っていた参考書程度の経典などを持ち帰り、おかしな宗教になってしまいました。
  日本が学んだ中国でさえ、すでに仏教といえる仏教の形にはなっておらず、道教と融合した形の宗教に転化しており、中国の道教寺院のたたずまいや参拝のスタイルが、日本の仏教寺院にも色濃く反映されています。
  仏教だけでなく神道も同様ですね。日本は人口が多く、漢代以降、政治、社会が極端に不安定化した中国から決別し、小中華をつくったわけですが、政治体制や宗教などは自前で開発できず、中国のものを引き写し、盗み見しながら、自分たちの都合の良い形に変えたわけで、神道もいたるところに道教や風水の影響がみられます。一時期ブームになった陰陽師、陰陽道なんかもその流れですよね。
  風水と言っても、聖書のようにはっきりと経典があるわけではなく、人から人へと伝えられた知識や知恵であり、そんなに小難しく考える必要はないと思います。
  要は、自然のエネルギーが入りやすくするように家の中を整理整頓をしておくとか、身の回りを清潔にしておくとか、対人関係を気持ちの良いものにしておくとか、日常生活上、心がけたいことをまとめたものだと考えるとよいのではないでしょうか。
  紫月香帆さんの「やってはいけない風水」(河出書房新社、1000円)は、私がたまたまテレビ番組で紹介されたのを見て、書店で立ち読みしたところ、非常にシンプルで分かりやすかったので、風水入門編としては最適かな思ってご紹介しておきます。
  この本で、一番いいなと思ったのは、「風水は漢方のようにじわじわ効いてくるもの」であると説明していることです。欧米人のような科学的で単純な思考ではなく、自然の英知を取り入れる深い思想に基づいたものであるという点に非常に共感しました。
  まさに西洋医学と漢方の違いですね。がんを切除したからといって完全に治ったわけではないのです。単に問題を先送りしたにすぎません。漢方だと体質を変え、徐々にがんを克服し、がんになりにくい状況に持っていくことを主眼にします。だから、普段の行いが大切なのです。
  現在の欧米と中国の対立もそうですね。中国は欧米にもう先がないことを見切っているので、長期的な視点で国家戦略を展開しています。外交の世界ではじたばたせずに完全に横綱相撲です。これに対して欧米は追加金融緩和だとか、イラン攻撃など、その場しのぎの対症療法で自転車操業状態です。
  ただ、「王道」を行く中国が、アフリカなどで、欧米型の覇権を求める「覇道」的な動きをしたり、ブランド品のぱくりや著作権侵害など、非常に卑しい行いが横行しているのは非常に憂慮すべきことだとは思いますが。
  要は自然の法則にさからわず、恩恵を最大限に取り入れる努力をすればいいのです。そのことを心がければ、たいていのことはうまくいくはずです。そう信じています。
  私も、がつがつと風水にはまっているわけではないのですが、昨年後半以降、部屋の掃除をしたり、身辺の整理を続けたり、対人関係を良好にする努力をしたり、ダイエットや漢方を中心に健康に気を付けたりすることで、即効性があるわけではないですが、じわじわと運気が上がってくるのを感じます。
  紫月さんの本は、部屋の整理の仕方や、台所、ふろ場、トイレといった水回りの清掃、服装、生活習慣など多岐にわたり、わかりやすく解説しています。
  全部を実行するのは無理だし、それぞれが住んでいる部屋の構造、間取りなどもあるので、制約もあるでしょうし、「さすがにここまでやる必要はないのではないか」というものもありますが、できることから実行すれば、少しずつ、良い気を取り入れ、悪い気を排出できるようになるでしょう。
  本では、全然触れられていませんが、私が考える理想的な状態は、自分で自分の身の回りのことをきちんと把握し、次に何をすべきか、迅速に考え、行動に移せる状況です。
  ただ単に部屋や身なりを整え、きれいにするだけでなく、目標に向かって、夢に向かって、体制づくりをする、そういう視点で風水を実践すればいいのではないでしょうか。