テクニカル



  普段、デイトレードをしていると、目先の値動きや売買動向に気を取られてしまい、なかなか、長期的な視点が持てませんが、たまには、月足、せめて週足くらいは観察しておきたいものです。
  月足を見る限りは、2007年7月をピークに、緩やかな下落トレンドを形成していることが分かります。ファンダメンタルを意識しつつ、テクニカル的にも忠実に値動きしているといえると思います。
  以前に一部の人には、お示ししたことがあると思うのですが、エリオット波動を形成しながら下落しつつあるんですよね。だから、いずれ7000円を割り、リーマン・ショック後の安値を更新する可能性があります。あくまでもテクニカルに忠実に動けば、の話ではありますが。
  難しいのは、7000円を割るのがどのタイミングかということ。そして、時間稼ぎのためにレンジ相場で推移し、しかもところどころで上昇を入れ、メジャーSQなんかもからんでくるので、安易にショートをキープできないです。
  時々、オプションを買ったという相談をしてくる人がいますが、月の値幅が1000円もないのに、オプションなんかやる意味がありますか? あれはあくまでも先物、株式投資と組み合わせたうえでの保険です。でなければ、単独でオプションの値動きを狙っているとしたら、ばくちにすぎません。そんなことも分からないようなら、トレードなんかやめた方がいい。センスなさすぎです。素直に能力がないことを認めて撤退すべきです。
  ドル・円なんかは昨年秋までは、テクニカルに忠実な動きをしていました。昨年9月に介入があり、それからしばらく、テクニカルに決着をつけた後、訳の分からない動きになってしまいました。東日本大震災直後の今年3月の介入以降は、完全に政策介入なしでは値動きできなくなっています。
  NYダウは追加緩和やら何やらで、不自然な価格操作が当たり前になっているので、テクニカルが通用しない世界になっています。
  日経平均がおそらく世界で最後に残された唯一のテクニカルが通用する相場でしょう。ただ、7000円を割り込んで、テクニカル的な目標を達成したら、おそらく訳の分からない動きになってしまうのでしょうね。
  7000円割ったら、さすがに欧州だけでなく、米国の金融詐欺にも決着をつけなければならないでしょうから、金融恐慌が本格化しているでしょう。
  月足を見る限り、金融恐慌が間近に迫っているとしか思えませんが。