クリスマスをどういう形で迎えるかということをこの2、3カ月ずっと考えていましたが、週末の米国市場は、お約束の「クリスマスラリー」をやりましたね。シカゴ日経先物終値も8540円ですが、直近高値が8700円台であることを考えると、しょぼい感じは否めません。欧州株も堅調でしたが、上昇幅は知れています。
私自身は迷いましたが、3連休でブラックボックスなので、ノー・ポジションです。欧州問題で何が飛び出すか分かりませんし、野村証券破たんのうわさもこのところくすぶっていますしね。
米国の投資家にとっては、クリスマスプレゼントとなりましたが、他人の犠牲の上に成り立っていることを忘れてはいけません。実質的な欧州版量的緩和を行い、欧州の金融機関に資金を融通させ、それが米国株に流れ込んだという、単純な構図です。
2000年代初頭に日本の金融機関に嫌がらせをして、金融不安とデフレをあおり、ゼロ金利、金融緩和を強要し、いわゆる「キャリートレード」で資金誘導し、株高、ドル高、不動産バブルを演出したのと同様です。それがコントロール不能な状態まで膨張し、崩壊して今に至っています。
米国自身が行った2度にわたる金融緩和と合わせて、リーマン・ショック後のどん底から、プチバブルを形成して、小康状態を保っているというのが現在の状態です。全体的にやや小康状態の兆しは見えますが、米国の不動産市場の状況や、欧州の財政問題、金融機関が抱える問題を見ても、何一つ問題は解決していません。
欧州の金融緩和というカンフル剤が効いて、株価は上昇しましたが、何もなければ、ずるずると後退し、せいぜいレンジ相場を維持するのが精いっぱいですね。
ドルは、このところ78円台を維持しています。もしかすると年末年始にかけて、戻りを試す場面もあるかもしれませんが、長続きしないでしょうね。おそらく。今年の夏以降、10兆円超の為替介入が行われましたが、ここまで、たかだか史上最安値の75円前半から3円弱戻したにすぎません。
この先さらに欧州にユーロを増刷させたり、何らかの形で日本に金融緩和や為替介入させることで、金融市場を安定させようという魂胆が透けて見えますが、自転車操業のようなことがいつまで続くのか?
欧州もこのところの動きをみると、どうやら完全に米国の金融奴隷と化しつつあるようで、ボロボロにされ、最後は米国のハゲタカの残党や、中国やなんかの餌食になるんでしょうね。日本が米国債を買い支え、潤沢な円資金を米国のハゲタカどもに供給する形で、優良企業の株や、一等地の不動産を買い荒らされたのと同じような動きが起きるでしょう。
ただ、こんなことをやっていても、早晩、通貨が信認を失うことになるでしょうね。ここのところ新興国から資金を引き揚げる動きもあって、金価格が軟調ですが、リスクヘッジのために金購入を検討するならば、チャンスかもしれません。
紙のお金をコントロールすることで、米国は覇権を維持し、欧州もその恩恵を受けてきたわけですが、インチキは明るみになりつつあるし、いつまでも騙されることもないでしょう。当の紙幣を動かしている人たちでさえ、自分たちが何をやっているのか、分からなくなっているようなフシもあります。
これは何度でも指摘しておきますが、欧米主導のイカサマな世界支配がいよいよ終ろうとしています。ただ、この人たちは極めて野蛮な(野蛮という意味では日本人だって野蛮だし、中国人だろうが韓国人だろうが台湾人だろうがフィリピン人だろうが・・・同様です。あくまで程度の問題なのですが・・・)人たちで、21世紀になっても、戦争を起こしたり、人を殺すことで、優越的な立場を維持しようとしています。
金融詐欺が行き詰りつつあるということで、9・11テロのような不自然で不可解で、世界を震撼させるような出来事を起こす可能性が高まっています。朝鮮半島かもしれないし、イランかもしれないし、日本で起きるかもしれないし、予想もしなかったような場所かもしれません。
またまた、他人の犠牲によって延命を図るのでしょうが、そんなやり方がいつまでも通用するとは思えません。今までの世界のシステムが、他人の犠牲によって成り立ってきたし、日本人だって意図しないにしても、米国に間接的に加担してきたという意味では、間違いなく共犯者なので、なかなか、脱却するのは難しいでしょうが、このシステムは変える必要があるでしょうね。
それにしても、クリスマスになると、なぜみんな鶏を食べたがるのか(私自身も含めて)? デパ地下からスーパー、コンビニ、ファストフードに至るまで、鶏、鶏、鶏のオンパレードですね。
何事にも犠牲はつきものなのですが、せめて謙虚さと、感謝の気持ちだけは少しでも持っていたいものです。でもフライドチキンはおいしいんだよな。