2011年12月30日のマーケット予想

株:NYダウ反発
29日の米株式市場は、同日発表された12月シカゴ購買部協会景況指数が62.5、11月中古住宅販売保留指数が前月比+7.3%となるなど、米国の経済指標が堅調な内容だったことなどを好感し、反発して引けた。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比135.63ドル高の12,287.04ドルで引けた。
本日の東京市場では、米株式市場が上昇しており、株式市場にとってプラス材料となりそうだ。シカゴ先物市場の日経平均先物が8,445円となっており、株式市場の予想レンジとしては8,400円−8,500円となっている。
 
為替:ユーロが乱高下
29日の外国為替市場では、この日行われたイタリアの国債入札は、平均落札利回りが11月の入札時からは低下したものの、同国の債務問題に対する懸念は根強く、同国の10年債利回りが危険水域とされる7%の近い水準で高止まりしたことが嫌気され、ユーロドルが一時1.29ドルを割り込むなど、ユーロが下落した。ただ、その後は、買戻しの動きが強まり、ユーロドルは前日終値の水準を回復して引けた。NY終値ベースで、ドル円は77円台半ば、ユーロドルは1.29ドル台半ばとなっている。
本日は、取引材料に乏しい一日となっているものの、引き続き欧州圏の債務問題の動向には注意する必要がある。本日のドル円の市場の予想レンジとしては77.50−78.00円となっている。

商品:NY原油反発
29日のNY原油先物取引は、EIAの週間在庫統計で、原油在庫が前週比390万バレル増と市場予想に反して大幅な積み増しとなったことなどが嫌気され、一時98.30ドルを付けた。ただ、その後は、為替市場でユーロが買い戻されたことや、イランが引き続き原油輸送の要であるホルムズ海峡の封鎖をちらつかせていることなどを背景に値を戻し、プラス圏を回復して引けた。中心限月の2月限の終値は、前営業日比0.29ドル高の1バレル99.65ドルで引けた。
NY金先物取引では、前日に引き続き、テクニカル上の下値支持線を割り込んだことを嫌気した売りが出たことや、為替市場でドル高・ユーロ安が進行したことが嫌気され、一時1,523.90ドルを付けた。その後は、為替市場でユーロが買い戻されたことから、金も若干値を戻したものの、プラス圏を回復するには至らず、6日続落となった。中心限月の2月限の終値は、前営業日比23.20ドル安の1オンス1,540.90ドルで引けた。