株:NYダウ反落
29日の米株式市場は、米第4四半期GDP確報値が前期比年率で+3.0%と上方修正されたことなどを好感し、上昇して始まった。しかし、バーナンキFRB議長が議会証言で、追加金融緩和策へ積極的な姿勢を示さなかったことを受けて、投資家の間に失望感が広がり、売り圧力が強まる展開となった。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比53.05ドル安の12,952.07ドルで引けた。
本日の東京市場では、米株式市場が下落する一方、為替市場では円安が進行しており、強弱材料が交錯する中で動きづらいとの声がある。シカゴ先物市場の日経平均先物が9,755円となっており、株式市場の予想レンジとしては9,700円−9,800円となっている。
為替:ドルが上昇
29日の外国為替市場では、バーナンキFRB議長の議会証言を受けて、FRBによる追加金融緩和への期待感が後退したことや、好調な米経済指標などを背景に、ドルが上昇する展開となった。NY終値ベースで、ドル円は81円台前半、ユーロドルは1.33ドル台前半となっている。
本日は、米1月個人消費支出(予想:前月比+0.4%)、週間新規失業保険申請件数(予想:35.5万件)、ISM製造業景気指数 (予想:54.5)などの経済指標の発表が予定されている。本日のドル円の市場の予想レンジとしては80.80−81.80円となっている。
商品:NY金急落
29日のNY原油先物取引は、バーナンキFRB議長の議会証言を受けて売り圧力が強まり、一時104.84ドルまで下落する場面があったものの、米経済指標が堅調だったことや、FRBが発表した地区連銀景況報告で景気回復の持続が確認されたことなどを好感し、切り返す展開となった。中心限月の4月限の終値は、前営業日比0.52ドル高の1バレル107.07ドルで引けた。
一方、NY金先物取引では、バーナンキFRB議長の議会証言を受けて、一段の追加金融緩和には踏み込まないとの観測が広がったことなどが嫌気され、急反落して引けた。中心限月の4月限の終値は、前営業日比77.10ドル安の1オンス1,711.30ドルで引けた。