利上げをにらみ始めた欧州中央銀行(宿輪先生の通貨のすべて)
ユーロ安が支えるドイツの好景気
ギリシャ危機を契機として「欧州ソブリン問題」が発生。EU(欧州連合)やECB(欧州中央銀行)はその対応に注力している。
一方、ドイツは景気が良い。2010年のGDP(国民総生産)は3.5%という高成長を遂げている。また米国(ニューヨーク・ダウ)・日本(日経225)・ドイツ(DAX)の株式市場における2010年1月からの上昇率を比べた場合、下図のようにドイツが一番である。
牽引役としてのドイツの力を評価して、EUの欧州委員会はユーロ圏全体の2011年度の経済成長率の予想を1.5%から1.6%に上方修正した。
ドイツ経済が好調なのは、欧州ソブリン問題の影響で、ユーロの為替レートが低めになっていることが原因の1つである。