2011年12月6日のマーケット予想

株:NYダウ反発
5日の米株式市場は、同日行われた独仏首脳会談で、EUの財政統合に向け新たな条約制定を目指す方針を表明したことを受けて、欧州債務問題への対策が進展するとの期待感が高まったことから買いが優勢となり、上昇して始まった。しかし、午後に入り、S&Pがドイツ、フランスなど欧州諸国の格付け見通しをネガティブに引き下げると発表したことをきっかけに、値を削る展開となった。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比78.41ドル高の12,097.83ドルで引けた。
本日の東京市場では、米株式市場は上昇したものの、S&Pが欧州諸国の格付け見通しの引き下げを発表したことにより米株式先物市場が下落しており、その動向に注意する必要がある。シカゴ先物市場の日経平均先物が8,665円となっており、市場の予想レンジとしては8,600円−8,700円となっている。
 
為替:ユーロが下落
5日の外国為替市場では、独仏首脳がユーロ圏の財政規律強化で合意したことを受けて、ユーロが上昇する場面もあったものの、S&Pが欧州諸国の格付け見通しを引き下げると発表したことが嫌気され、ユーロが対ドルなどで下落する展開となった。NY終値ベースで、ドル円は77円台後半、ユーロドルは1.33ドル台後半となっている。
本日は、豪準備銀行理事会(政策金利の発表)、加中銀金融政策委員会(政策金利の発表)などが予定されている。本日のドル円の市場の予想レンジとしては77.50−78.30円となっている。

商品:NY金反落
5日のNY原油先物取引は、欧州圏の債務問題への対策が進展するとの期待感が強まったことや、株式市場の上昇に連れて、一時102.44ドルを付けた。しかし、米格付け会社がユーロ圏各国の格付け見通しを引き下げたことが嫌気され、値を消す展開となった。中心限月の1月限の終値は、前営業日比0.03ドル高の1バレル100.99ドルで引けた。
NY金先物取引では、堅調に推移した前週の反動で利食い売りが優勢になり、反落となった。中心限月の2月限の終値は、前営業日比16.80ドル安の1オンス1,734.50ドルで引けた。