株:NYダウ続落
23日の米株式市場は、ユーロ圏当局者がギリシャのユーロ離脱に備え、各国が対応策を用意する必要があるとの認識で一致したと明らかにしたことや、ギリシャのパパデモス前首相が米メディアに離脱のリスクについて言及するなど、欧州圏の信用不安に対する懸念が高まり、NYダウは一時12,311ドルまで下落した。ただ、その後は、安値拾いの買い戻しが優勢となり、NYダウはプラス圏を回復できなかったものの、ナスダック総合指数とS&P500はプラス圏を回復して引けた。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比6.66ドル安の12,496.15ドルで引けた。
本日の東京市場では、米株式市場がほぼ変わらずで引けたことや、シカゴ先物市場の日経平均先物が8595円と、前日の日経平均株価の終値とほぼ同水準となっており、動きづらいとの声がある。株式市場の予想レンジとしては8,500円−8,650円となっている。
為替:ユーロが下落
23日の外国為替市場では、欧州圏の信用不安に対する懸念が高まる中で、ユーロが下落する展開となった。また、日銀が追加金融緩和を見送ったことを受けて、円が上昇する展開となり、NY終値ベースで、ドル円は79円台半ば、ユーロドルは1.25ドル台後半となっている。
本日は、独5月IFO景況感指数(予想:109.4)、米4月耐久財受注(予想:前月比+0.5%)などの経済指標の発表が予定されている。本日のドル円の市場の予想レンジとしては79.00−79.80円となっている。
商品:NY原油続落
23日のNY原油先物取引は、為替市場でドル高・ユーロ安が進行したことや、イランの核兵器開発疑惑をめぐる同国と西欧諸国の協議で合意が成立する可能性が浮上したことなどが嫌気され、NY原油は約7ヶ月ぶりに90ドルを割り込んで引けた。中心限月の7月限の終値は、前営業日比1.95ドル安の1バレル89.90ドルで引けた。
NY金先物取引でも、為替市場でドル高が進行したことなどが嫌気され、続落となった。中心限月の6月限の終値は、前営業日比28.20ドル安の1オンス1,548.40ドルで引けた。