2012年7月3日のマーケット予想

株:NYダウ反落
2日の米株式市場は、6月ISM製造業景況指数が49.7と、景気判断の分かれ目となる50を下回ったことが嫌気され、下落して始まった。ただ、米国の経済指標が悪化すれば、FRBが追加金融緩和を実施することを期待した買いも入り、NYダウは下落したものの、ナスダック総合指数とS&P500種はプラス圏を回復して引けた。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比8.70ドル安の12,871.39ドルで引けた。
本日の東京市場では、米株式市場がまちまちな内容となっており、動意に欠けるとの声がある。シカゴ先物市場の日経平均先物は9,035円となっており、株式市場の予想レンジは、8,950円−9,100円となっている。

為替:ユーロが下落
2日の外国為替市場では、先週末のEU首脳会議で合意した欧州救済基金による国債買い入れについて、オランダとフィンランドが反対の意向を示すなど、実現に不透明感が出たことや、欧米の経済指標が悪い内容となる中で、リスク回避の動きが強まり、ユーロが下落する展開となった。NY終値ベースで、ドル円は79円台半ば、ユーロドルは1.25ドル台後半となっている。
本日は、豪準備銀行理事会(政策金利の公表)や、米5月製造業新規受注(予想:前月比-0.6%)などの経済指標の発表が予定されている。本日のドル円の市場の予想レンジとしては79.20−79.80円となっている。

商品:NY原油反落
2日のNY原油先物取引は、中国の6月製造業購買担当者景況指数が50.2と前月から低下し、欧米の経済指標も市場予想を下回る悪い内容だったことなどが嫌気され、一時、82.10ドルを付けた。ただ、午後に入り、イラン国会がホルムズ海峡封鎖に向けた法案を準備中との報道をきっかけに買い戻され、下げ幅を縮める展開となった。中心限月の8月限の終値は、前営業日比1.21ドル安の1バレル83.75ドルで引けた。
NY金先物取引では、為替市場でドル高・ユーロ安が進行したことや、前営業日に急騰した反動で利食い売りが優勢となり、反落して引けた。中心限月の8月限の終値は、前営業日比6.50ドル安の1オンス1,597.70ドルで引けた。