株:NYダウ反落
12日の米株式市場は、前日取引終了後に発表された米アルミ大手アルコアの決算で、売上高が市場予想を下回ったことや、原油価格が大幅続落したことなどを背景に、エネルギー関連株を中心に売りが入り、終始軟調に推移した。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比117.53ドル安の12,263.58ドルで引けた。
本日の東京市場では、欧米株式市場が下落していること、為替市場でも円高・ドル安基調となっていることなどが、株式市場にとってマイナス材料となりそうだ。シカゴ先物市場の日経平均先物は9,500円となっており、市場の予想レンジとしては9,400円−9,650円となっている。
為替:円やスイスフランが上昇
12日の外国為替市場では、福島原発事故の国際評価尺度が最も深刻な事故に当たるレベル7に引き上げられ、リスク回避の動きがみられたこと、商品価格の急落を背景に、低利回り通貨で調達した資金をリスク資産に投資するキャリー取引が後退する中で、円やスイスフランが買い戻される展開となり、NY終値ベースで、ドル円は83円台半ば、ユーロドルは1.44ドル台後半となっている。
本日は、米3月小売売上高(予想:前月比+0.5%)、ユーロ圏2月鉱工業生産(予想:前月比+0.7%)などの経済指標の発表に加えて、ベージュブックの公表が予定されている。本日のドル円の市場の予想レンジとしては83.00−84.20円となっている。
商品:NY金続落
12日のNY原油先物取引は、国際エネルギー機関が4月の月報で、今年に入ってからの価格上昇が原油需要の拡大を阻み、今後世界的な経済成長を損なう可能性があると指摘したことや、前日ゴールドマン・サックスが、商品相場が大幅に上昇した反動で、今後下落する可能性があるとの見方を示したことなどが弱材料となり、大幅続落した。中心限月の5月限の終値は、前営業日比3.67ドル安の1バレル105.47ドルで引けた。
NY金先物取引でも、ゴールドマン・サックスの弱気な予想で原油価格が大幅下落したのに連れて、続落して引けた。中心限月の6月限の終値は、前営業日比14.50ドル安の1オンス1,453.60ドルで引けた。