株:NYダウ続落
5日の米株式市場は、同日発表された週間新規失業保険申請件数が前週比4.4万件増の47.4万件となり、市場予想より悪い内容となったことや、商品相場が急落するなかで、エネルギーや素材関連株などが軒並み値下がりしたことなどを背景に、一時前日終値比200ドル超下げた。その後は、やや値を戻したものの、ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比139.41ドル安の12,584.17ドルで引けた。
本日の東京市場では、連休中に欧米株式市場が軟調だったことや、為替市場で円高が進行しており、株式市場にとってマイナス材料となりそうだ。シカゴ先物市場の日経平均先物は9,765円となっており、市場の予想レンジとしては9,600円−9,900円となっている。
為替:リスク回避の動き
5日の外国為替市場では、ECB理事会後のトリシェ総裁の記者会見の発言を受けて、6月の利上げの可能性が低くなったとの見方が強まり、ユーロがドルなどに対して大幅に下落した。さらに、米経済指標が軟調な結果となり、世界経済の減速懸念が強まる中で、リスク回避の動きが広がり、資源国通貨もドルや円に対して下落する展開となった。NY終値ベースで、ドル円は80円台前半、ユーロドルは1.45ドル台半ばとなっている。
本日は、注目の4月米雇用統計(予想:失業率8.8%、非農業部門雇用者数+18.6万人)が発表される。4日のADP全米雇用報告、前日の週間新規失業保険申請件数が悪化し、米国の雇用情勢に不安が強まっている中で、その動向に注目が集まっている。本日のドル円の市場の予想レンジとしては79.50−81.00円となっている。
商品:商品市場急落
5日のNY原油先物取引は、米国の雇用関連の経済指標が軟調な結果となり、米国の景気先行きに不透明感が強まったことに加えて、為替市場でユーロ売り、ドル買いが急速に進んだことなどを背景に、商品市場に割高感が強まり、NY原油は1バレル100ドルの大台を割り込む展開となった。中心限月の6月限の終値は、前営業日比9.44ドル安の1バレル99.80ドルで引けた。
NY金先物取引でも、為替市場でドル安が進行したことや、原油や銀などの商品相場が急落し、インフレ懸念が後退する中で、大幅続落する展開となった。中心限月の6月限の終値は、前営業日比33.90ドル安の1オンス1,481.40ドルで引けた。