2011年5月23日のマーケット予想

株:NYダウ反落
20日の米株式市場は、ノルウェー政府がギリシャ向け資金援助を中断すると発表したことや、格付け会社フィッチがギリシャの長期信用格付けを3段階引き下げたことなどを受けて、欧州圏の債務問題に対する懸念が強まり、欧州株式市場が軒並み下落したことから、米株式市場も軟調に推移した。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比93.28ドル安の12,512.04ドルで引けた。
本日の東京市場では、欧米株式市場が下落しており、株式市場にとってマイナス材料となりそうだ。シカゴ先物市場の日経平均先物は9,530.円となっており、市場の予想レンジとしては9,450円−9,600円となっている。

為替:ユーロが下落
20日の外国為替市場では、ギリシャの債務問題に対する懸念が強まる中で、ユーロが主要通貨に対して下落する展開となり、NY終値ベースで、ドル円は81円台後半、ユーロドルは1.41ドル台半ばとなっている。
本日は、経済指標の発表は予定されていないことや、今週は週末にG7の開催が予定されるなど、イベントが集中しているため、動きづらいとの声がる。本日のドル円の市場の予想レンジとしては81.20−82.20円となっている。

商品:NY原油反発
20日のNY原油先物取引は、為替市場でドル高・ユーロ安が進行したことや、米株式市場の軟調な値動きに連れて、売りが優勢となり、一時95.99ドルの安値を付けた。しかし、アルカイダが昨年、石油タンカーの撃沈を計画していたとの報道や、納会に絡んだ買い戻しなどから、急速に値を戻し、プラス圏を回復して引けた。中心限月の6月限の終値は、前営業日比1.05ドル高の1バレル99.49ドルで引けた。
NY金先物取引では、格付け会社フィッチ・レーティングスがギリシャの信用格付けを3段階引き下げたと発表されたことを受けて、欧州圏の債務問題に対する懸念が高まり、安全資産としての金を買う動きが広がった。中心限月の6月限の終値は、前営業日比16.50ドル高の1オンス1,508.90ドルで引けた。