震災復興で、ベンチャー企業に出番が回ってきた(復興への道)

 「東日本大震災によって生じる電力不足が生産活動を制約することは避けられない」  野口悠紀夫氏がこうした見解を示している。「生産活動の制約」という言葉を日本経済は久しく聞いたことがなかった。なぜなら日本経済は1990年後半以降長らくデフレ状態に陥っていたからだ。  経済全体で生産能力が過剰になっているため、企業は利益を上げても現金として抱え込むだけで投資に回さない。これが経済をさらに悪化させるという「負の連鎖」に陥っていた。 大震災を契機に日本経済の需給ギャップが解消に向かう  だが、大震災によって生じた損害を埋めるため、日本経済の需給ギャップ(内閣府は約20兆円と推計)はかなり縮まるのではないかと思う。