2011年9月13日のマーケット予想

株:NYダウ反発
12日の米株式市場は、前週末に開かれたG7財務相・中央銀行総裁会議で新たな対策が示さなかったことに加えて、ギリシャ国債の利回りが上昇したことやフランス大手銀行の格下げ観測が浮上するなど、欧州債務危機に対する不安が強まる中で、金融株を中心に下落して始まった。しかし、午後に入り、イタリアが中国にイタリア国債の大規模な買い入れを要請したとの一部報道や、ガイトナー米財務長官がユーロ圏財務相会合に出席すると伝わると、欧州債務危機に対する不安が和らぎ、急速に買い戻される展開となった。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比68.99ドル高の11,061.12ドルで引けた。
本日の東京市場では、欧州株式市場が反発しており、株式市場にとってプラス材料となりそうだ。シカゴ先物市場の日経平均先物が8,515円となっており、市場の予想レンジとしては8,500円−8,600円となっている。

為替:ユーロの買い戻し
12日の外国為替市場では、仏大手銀行の格下げ観測が浮上するなど、欧州債務危機に対する不安が強まる中で、ユーロドルは一時1.35ドルを割り込むなど、ユーロ売りが進行した。しかし、米国時間に入り、イタリアが中国にイタリア国債の大規模な買い入れを要請したとの一部報道を受けて、ユーロが買い戻される展開となり、NY終値ベースで、ドル円は77円台前半、ユーロドルは1.36ドル台後半となっている。
本日は、英8月消費者物価指数(予想:前年比+4.5%)、米8月財政収支(予想:-1,260億ドル)などの経済指標の発表が予定されている。本日のドル円の市場の予想レンジとしては76.50−77.50円となっている。

商品:NY金反落
12日のNY原油先物取引は、OPECが今年と来年の原油需要見通しを一段と下方修正したことや、株式市場が急落したことなどが嫌気され、下落して始まった。しかし、午後に入り株式市場が急回復したことで、押し目買いが入り、反発して引けた。中心限月の10月限の終値は、前営業日比0.95ドル高の1バレル88.19ドルで引けた。
NY金先物取引では、欧州の債務不安が高まり、株式市場が急落する中で、株式による損失を金塊売りで補填する動きが活発化するなど、利食い売りが加速し、大幅反落となった。中心限月の12月限の終値は、前営業日比46.20ドル安の1オンス1,813.30ドルで引けた。