株:NYダウ反落
4日の米株式市場は、10月米雇用統計で失業率が9.0%、非農業部門雇用者数が+8.0万人となり、非農業部門雇用者数は市場予想を下回ったものの、前月分の数字が上方修正されるなど、概ね良好な内容だったことを好感し、上昇する場面もあった。しかし、フランスで開かれていたG20首脳会議で、各国から欧州債務危機への対応を協調して行動する姿勢を示したものの、IMFへの資金拡充などの具体策が先送りされたことや、ギリシャのパパンドレウ内閣の信任投票が控える中で、欧州債務問題をめぐる懸念が高まり、値を消す展開となった。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比61.23ドル安の11,983.24ドルで引けた。
本日の東京市場では、欧米株式市場が上昇しており、株式市場にとってプラス材料となりそうだ。シカゴ先物市場の日経平均先物が8,790円となっており、市場の予想レンジとしては8,700円−8,850円となっている。
為替:ユーロが下落
4日の外国為替市場では、ギリシャに続いて、イタリアやスペインなどで債務危機が波及するのではないかとの懸念が強まっていることや、ギリシャ内閣の信任投票を控えて、ユーロが下落する展開となった。NY終値ベースで、ドル円は78円台前半、ユーロドルは1.37ドル台後半となっている。
本日は、ユーロ圏財務相会合の開催が予定されており、その動向に注目が集まっている。経済指標の発表では、ユーロ圏9月小売売上高(予想:前月比-0.1%)、独9月鉱工業生産(予想:前月比-0.5%)などが予定されている。本日のドル円の市場の予想レンジとしては77.50−78.50円となっている。
商品:NY原油続伸
4日のNY原油先物取引は、米雇用統計の内容を好感した買いが入る一方、欧州圏の債務問題がくすぶる中で、ドル高・ユーロ安の進行を嫌気した売りが入るなど、売り買いが交錯する中で、前日終値近辺で揉み合う展開となった。中心限月の12月限の終値は、前営業日比0.19ドル高の1バレル94.26ドルで引けた。
NY金先物取引でも、前日までの大幅な上昇を受けて利食い売りが出たことや、為替市場でドル高・ユーロ安が進行したことなどが嫌気され、3日ぶりに反落となった。中心限月の12月限の終値は、前営業日比9.00ドル安の1オンス1,756.10ドルで引けた。