株:NYダウ反発
2日の米株式市場は、同日発表された2月ADP全米雇用報告が+21.7万人と市場予想を上回る内容となったこと、地区連銀経済報告(ベージュブック)で経済活動は緩やかではあるものの回復が続いているとの内容を好感し、買いが優勢となった。ただ、中東・北アフリカ情勢の悪化を背景に、NY原油が急上昇したことが相場の重しとなり、上値は限定的となった。ダウ工業株30種平均の終値は、前営業日比8.78ドル高の12,066.80ドルで引けた。
本日の東京市場では、米株式市場が反発していることなどが、株式市場にとってプラス材料となりそうだ。シカゴ先物市場の日経平均先物は10,510円となっており、市場の予想レンジとしては10,450円−10,600円となっている。
為替:ユーロが上昇
2日の外国為替市場では、3日に開催されるECB理事会で、利上げに前向きな姿勢を示す可能性があるとの見方から、ユーロがドルや円などに対して上昇する展開となった。NY終値ベースで、ドル円は81円台後半、ユーロドルは1.38ドル台半ばとなっている。
本日は、ECB理事会(政策金利)、トリシェECB総裁記者会見が予定されており、その動向に注目が集まっている。経済指標の発表では、ユーロ圏1月小売売上高(予想:前月比+0.3%)、週間新規失業保険申請件数(予想:39.8万件)、2月ISM非製造業景況指数(予想:59.5)などが予定されている。本日のドル円の市場の予想レンジとしては81.00−82.20円となっている。
商品:NY金続伸
2日のNY原油先物取引は、リビアの最高指導者カダフィ大佐が徹底抗戦する意思を表明し、石油輸出の拠点の一つ東部の町ブレカに進攻したとの報を受けて、供給ひっ迫懸念が再燃したこと、EIAの週間在庫統計で、原油在庫が40万バレルと予想外に減少し、ガソリン在庫は360万バレル減と市場予想を上回る取り崩しとなったことなどが支援材料となり、大幅続伸して引けた。中心限月の4月限の終値は、前日比2.60ドル高の1バレル102.23ドルで引けた。
NY金先物取引でも、中東・北アフリカ情勢の緊迫が深まる中で、安全資産としての金が買われる展開となり、2日連続で終値ベースでの史上最高値を更新して引けた。中心限月の4月限の終値は、前営業日比6.50ドル高の1オンス1,437.70ドルで引けた。